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 【クワ科 クワ属】  Morus bombycis
 ヤマグワ  
【 山桑 】   別名/クワ
 ●落葉低木(らくようていぼく)〜高木(こうぼく)
 ●高さ:3〜15m
 ●花期:4〜5月 (雌雄別株 まれに同株)
 ●果期:6〜7月
 ●分布:北海道,本州,四国,九州
参考文献:「山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花@」(山と渓谷社) P316

2008.8.3 岡山県蒜山高原
2008.7.6 岡山県蒜山高原 2008.7.6 岡山県蒜山高原
葉は互生(ごせい)。切れ込みはないものから,5裂するまで多様。基部は切り形〜円形。葉の縁には粗い単鋸歯(たんきょし)が並ぶ。質は薄く,表面はざらつく。 裏面は3脈が目立ち,脈上に短毛がある。
2009.5.13 岡山県吉備中央町 2009.5.13 岡山県吉備中央町
雌花序。透明感のある花柱が美しい。花柱の軸が長いのがヤマグワの特徴だが,微妙な長さのものもあり,マグワとの区別はなかなか難しいと感じている。 すでに花期を終え,果期に入り,子房が膨らんできている。柱頭は透明感を失い萎びているが,長く残る。
2008.7.6 岡山県蒜山高原 2009.5.13 岡山県吉備中央町
成熟した果実。集合果(しゅうごうか)。マグワに比べ,花柱が長いのが特徴。 春先に新枝の葉腋(ようえき)から雄花序を垂らす。ヤマグワは花序の長さが,マグワより短い。
ひとつひとつの花をみると雄しべが4こずつついているのが分かる。
2008.7.6 岡山県蒜山高原 2005.5.4 岡山県津黒高原
灰褐色で平坦な樹皮。 新葉。まだ初々しい。
2008.7.6 岡山県蒜山高原

●見分けるポイント●

  1. マグワ(Morus alba)とにているが次の点で区別できる。
    ・ヤマグワは,花柱(かちゅう)が長く,果実(かじつ)にも,長い花柱が残る。
    ・雄花序は,マグワの方が長い。
    ・ヤマグワは葉の先端が尾状に長くとがる傾向がある。
     
  2. ヒメコウゾ(Broussonetia kazinoki)は葉柄が1p弱と短い。ヤマグワは,2〜3.5p。カジノキ(Broussonetia papyrifera)は,2〜7pもある。 
●備  考●
  1.  以前,このページでヤマグワとして紹介していたものが,メリベさんのご指摘により,ヒメコウゾであることが判った。
     ヒメコウゾ葉柄が短く鋸歯(きょし)が細かいことでしっかりと区別できるようになったが,カジノキとヤマグワの違いは今ひとつ自信がない。
     
  2.  吉備高原都市周辺では山中でも,マグワが多く見かける。ところが,蒜山地方など岡山県北部では,ヤマグワが多いように感じている。吉備高原の方が養蚕が盛んだったのだろうか。
     いずれにせよ,かつては養蚕におけるカイコの飼料として重要で,生活に密着した植物だったはずであるし,子供たちにとっては貴重なおやつだったはずだ。
(注)作者は樹木の専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

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