もどる ホーム ←検索サイトから来られた方は,ホームへおいで下さい!かのんの樹木図鑑,ヒメコウゾ,学名:Broussonetia kazinoki

 クワ科 コウゾ属】 Broussonetia kazinoki
 ヒメコウゾ
  
【 姫楮 】   別名/コウゾ,ヤマコウゾ
 ●落葉低木(らくようていぼく)
 ●高さ:2〜5m
 ●花期:4〜5月(雌雄同株)
 ●果期:6〜7月
 ●分布:本州,四国,九州(奄美大島まで)
 
参考文献
1) 「山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花@」(山と渓谷社) P322
2) 松井宏光,「葉で引く四国の樹木観察図鑑」(高知新聞社)
2008.6.8 岡山県吉備中央町
葉は互生
(ごせい)。葉身は長さ4〜10cm。基部は心形(しんけい)または切形(せっけい),先端は尾状に長く尖る。縁には細かな鋸歯(きょし)が並ぶ。葉柄(ようへい)は1p弱。
質は薄く,ぺらぺらした感じ。表面及び,裏面の脈上
(みゃくじょう)に短毛(たんもう)を密生し,手でなでるとさわさわした感じがする。葉の形は2〜3裂するなど様々。
H15.11.22 岡山県吉備高原 H15.11.22 岡山県吉備高原
葉は2〜3裂していることが珍しくないが,葉柄(ようへい)が短く,鋸歯(きょし)が細かい点など,ヤマグワとの違いはよく表れている。 図鑑では葉身は4〜10cmとあるが,写真のものは葉身が20cmもあった。
2009.7.11 岡山県久米郡美咲町
集合果(しゅうごうか)。直径1〜1.5cmの球形で,甘いが,緑色のトゲ(退化した雄花)が実になっても残り,口当たりはあまり良くない。
H15.11.13 岡山県吉備中央町豊岡上 H15.11.22 岡山県吉備高原
クワ科のヒメコウゾ,コウゾ,カジノキ,クワ,ヤマグワなどを葉のみで見分けるのはなかなか難しいのだが,冬芽を見るとかなり明確に違いが分かる。
ヒメコウゾの場合,冬芽が枝に密着しているのが大きな特ちょうで,その他のものではこのような特ちょうは見られない。
樹皮(じゅひ)は皮目(ひもく)がめだち,縦に筋がみえる。
H16.4.20 岡山県吉備高原 H17.6.18 岡山県吉備高原
ヒメコウゾの雌花序。紫色のものは花柱。
2005.5.5 岡山県吉備高原 2005.5.5 岡山県吉備高原
新枝の上部には雌花序,下部に雄花序がつく。 雄花序。
見どころ
ヤマグワ Morus bombycis (図1)に似ている。花や果実があれば区別は容易。葉はヤマグワより毛が多い,鋸歯が細かい,葉柄が短いなどの特徴がある。
●コウゾは,カジノキとヒメコウゾの雑種(B.kazinoki×B.papyrifera)とされる。中国・四国・九州地方では和紙の原料として栽培され,野生化した個体もあるが2),通常,山中で見かけるのはほとんどヒメコウゾである。
図1
名の由来
学名のBroussonetia kazinokiは,命名者のシーボルトが,本種をカジノキと混同したためと言われている2)
岡山県情報
岡山県内では,全域に分布する。
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