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 【モクセイ科 モクセイ属】   Osmanthus fragrans
  ギンモクセイ(?) 
【 銀木犀 】   別名 / −−
●常緑小高木
●高さ:3〜6m
●花期:9〜10月 雌雄異株(しゆういしゅ)
●果期:翌年の春
●分布:中国原産
参考文献:「山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花」(山と渓谷社) P292
葉身9p,葉柄1p,幅3.5p (04/12/31)
対生。縁には葉の上部だけに細かな鋸歯が見られるが,全縁の葉もかなりの割合で混じる。
主脈は表面で凹み,裏面に隆起する。両面とも無毛。とても固くてぱりっとした感じの葉だが,光にかざすと,細かな葉脈まで透けて見える。
H15.8.29 岡山県吉備中央町「21世紀の森」 H15.8.29 岡山県吉備中央町「21世紀の森」
葉は対生(たいせい)。革質で固い葉。全縁(ぜんえん)の葉がほとんどを占める。

ヒイラギとギンモクセイの雑種ヒイラギモクセイ全縁の葉はほとんどないので,ヒイラギモクセイの可能性はほぼない。
H15.8.29 岡山県吉備中央町「21世紀の森」 H15.8.29 岡山県吉備中央町「21世紀の森」
細かな鋸歯(きょし)のある葉もある。
近縁のキンモクセイにくらべると幅が広く,厚みがある。
 図鑑によると,縦に裂け目ができるとのこと。写真では皮目(ひもく)が目立つ。

 これを見ると,ギンモクセイとヒイラギの雑種ヒイラギモクセイの可能性もある…?
H16.11.9 岡山県「21世紀の森」 H16.11.9 岡山県「21世紀の森」
「日本には雄株しかなく結実しない」と記述される図鑑もあるが,これは結実しているようにも見える。この後の経過に注目していきたい。  白い花がわずかに2個残っているのを確認できた。

 
ギンモクセイの変種であるウスギモクセイは花の色が黄色を帯びるので,ウスギモクセイの可能性はなさそうだ。
2006.9.24 岡山県美咲町
ある公共施設の玄関先に植栽されている個体。
やはり,ギンモクセイかあるいはその変種のウスギモクセイか迷うところ。とりあえずは,花が純白なのでギンモクセイとしておく。
ご意見があれば,是非お聞かせいただきたい。

●見分けるポイント●

  1. キンモクセイ(Osmanthus var.aurantiacus)は,ギンモクセイの変種
    ・葉は薄く波打つ。細かな鋸歯(きょし)があるか,全縁(ぜんえん)。
    ・花はだいだい色で芳香が強い。
    ・樹皮(じゅひ)にはコルク質のコブがある。
     
  2. ウスギモクセイ(Osmanthus var.thunbergil)はギンモクセイの変種
    ・葉は全縁(ぜんえん)または多少の鋸歯(きょし)がある程度。質は薄く波打つ。
    ・花は淡い黄色でやや大きい。
     
  3. ヒイラギモクセイ(Osmanthus×fortunei)は,ギンモクセイとヒイラギの雑種
    ・全縁(ぜんえん)の葉はほとんどない。
    ・樹皮(じゅひ)にはコルク質のコブがある。
☆こうして消去法で見ていくと,樹皮の感じに違和感が残るものの「ギンモクセイ」が最も近いように思えてくる。

●豆知識●

  1. キンモクセイは,ギンモクセイの変種で,雄花(おばな)には,2個のおしべと不完全なめしべがある。日本では雄株(おかぶ)しか知られておらず,実を結ぶことはない。
●備  考●
  1. 岡山県「21世紀の森」にあるこの木には,「ギンモクセイ」とのネームプレートがある。それを全面的に信じてのこのページ作成であるが…ここは,表示の間違いも時折あるし…。樹皮(じゅひ)の感じは図鑑のギンモクセイとは異なるような気もする。さらに不安になるのは…「四国の樹木観察図鑑」には,「日本では雄株しかなく,結実しない」とあることだ。だが,山渓の「樹に咲く花」には,そのような記述はなく結実した写真も掲載されている。一体どうなんだろう?今後の経過に注目していくしかなさそうだ。

メール(注)作者は樹木の専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

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