ニガキ科ニワウルシ属ニワウルシ,学名:Ailanthus altissima,かのんの樹木図鑑
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 ニガキ科 ニワウルシ属】  Ailanthus altissima
  ニワウルシ 
【 庭漆 】 別名/シンジュ(神樹),英名/Tree of heaven
 ●落葉高木
 ●高さ:25m
 ●花期:6月 (雌雄異株)
 ●果期:10月〜
 ●分布:中国原産。
日本には明治時代初期に渡来。河原などに野生化している。
参考文献
(1) 「山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花」(山と渓谷社)P254
(2) 松井宏光,「葉で引く四国の樹木観察図鑑」(高知新聞社)P103

2010.6.21 岡山県加賀郡吉備中央町豊野
H15.7.20 岡山市御津虎倉
 葉は互生(ごせい),奇数羽状複葉(うじょうふくよう)。小葉(しょうよう)は,6〜16対と多く,長さ40〜100pもある大型の葉を付ける。
小葉のつけ根に1〜2対の特ちょうのある鋸歯(きょし)が見られ,同定のポイントになる。
表面は無毛。裏面には主脈(しゅみゃく)にそって短毛が生える。
2010.6.21 岡山県加賀郡吉備中央町豊野
雌雄異株。枝先に長さ10〜20pの円錐花序を出し,淡黄緑色の花を多数つける。花弁と萼片(がくへん)は5個。花には特有の異臭がある。
写真は雄花。雄しべは10個ある。
H15.7.20 岡山市御津虎倉
翼果(よくか)を多数つける。はじめは淡い緑色だが,次第に赤味を帯び,熟すと褐色になる。中央には扁平な種子があり,周りには翼(よく)がある。翼には,ねじれがあり,回転しながら風散布される。
2006.12.30 岡山市御津虎倉 H15.8.16 岡山県賀陽町
十分に乾燥させ,強い風を待つかのように翼果(よくか)は,長い間枝に残る。
遠目には,これが花にも見えるようで,「あれは何の花か」と問われたこともある。
河川敷や道路沿いの荒れ地へいち早く進入するパイオニア種の代表格。
H16.12.25 岡山市御津虎倉 H16.12.25 岡山市御津虎倉
樹皮は灰色で,うねるような縦向きの模様がある。
H16.12.25 岡山市御津虎倉
葉痕(ようこん)はハート形で大きく,維管束痕がV字状に並ぶ。葉痕のすぐ上に位置する半球状の突起が冬芽。
見どころ
ウルシ科(ヤマウルシ,ハゼノキ,ヤマハゼ…)と同じく,河原や荒れ地によく自生し,羽状複葉なので,かぶれる木と思われがちであるが,かぶれることはない。
○明治時代に,養蚕(ようさん)の飼料として各地で植栽された。現在は各地で野生化している。
○葉をもむと独特のにおいがする。触ってもかぶれることはない。
(→香りで分かる樹木図鑑
名の由来
別名の「シンジュ(神樹)」は,英名の「Tree of heaven」を直訳したもの。「天にも届く樹」を意味している。
岡山県情報
岡山県内では南部から中部にかけてよく野生化している。
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