クスドイゲ,学名:Xylosma congestum,イイギリ科,クスドイゲ属,かのんの樹木図鑑
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【イイギリ科 クスドイゲ属】 | 学名 : Xylosma congestum | |
【 −− 】 別名 / クリンドウ,オニグイ | ||
●常緑高木 ●高さ:15m ●花期:8〜9月 (雌雄異株) ●果期:10〜11月 ●分布:本州(近畿地方以西),四国,九州,沖縄 |
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参考文献 1) 山と渓谷社「山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花」P610 2) 松井宏光,「葉で引く四国の樹木観察図鑑」(高知新聞社)P221 |
2007.1.27 福岡市 | |
2007.1.27 福岡市「大濠公園」 | |
2010.2.17 岡山県玉野市後閑 | |
葉は互生(ごせい),葉身は長楕円状卵形から広卵形,若い木ほど丸みが強いようだ。長さは3〜8cm。基部はくさび形で,先端は尖る。両面とも無毛で,表面には光沢があり,質は革質。縁には,細かな鋸歯が並ぶ。 | |
2007.1.27 福岡市「大濠公園」 | 2010.2.17 岡山県玉野市後閑 |
葉脈は裏面に隆起する。 | |
H14.12.22 福岡県福岡市「大濠公園」 | |
液果。球形で直径5o。黒色に熟す。 | |
2007.1.27 福岡市「大濠公園」 | |
幹からも非常に鋭くて大きな刺が多く出ている。先端は鋭く尖り,堅いため本気でぶつかっていくと大けがをしそう。おそらく哺乳動物などからの食害を避ける為に発達したのであろう。 マメ科のサイカチとよく似ている。 時折,右写真のような真っ赤な枝が出ており,枝が刺に変化していることがよく分かった。 |
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2007.1.27 福岡市「大濠公園」 | 2010.2.17 岡山県玉野市後閑 |
樹皮は,縦に割れてぼろぼろと剥がれ落ちる。 | 若い木の樹皮。滑らかで横の皮目がある。 |
2007.1.27 福岡市「大濠公園」 | 2014.9.6 岡山県笠岡市 梶子島 |
樹高は3〜5mということだが,けっこうな大木が公園内には数本あった。また,地面の各所から小さな個体が育っており,こういう環境(大濠公園)に適していることが伺われた。 | 高さ80pほどの若木の葉。 |
花は淡黄色で,花弁はない。 幹などに鋭く生えるトゲは,サイカチ(マメ科)を思わせる。本種が単葉なのに対して,サイカチは奇数羽状複葉。 瀬戸内海の島では,節分にイワシの頭をクスドイゲの枝に刺す風習がある2)。 |
「クスド」は,ハリネズミの古語「クサフ」に由来。 「イゲ」は,クリなどのイガと同じで,「異なる毛」→「異毛」→「イガ」と変化したと言われる。 しかし,日本にはハリネズミはいないのに,なぜハリネズミの古語があるのか気になる。 |
近畿地方以西の沿岸部に自生し,朝鮮半島,中国大陸,東南アジアにも分布する。岡山県内でも,南部の沿岸部にのみ分布する。 |
(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです |
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