ヤマノイモ科ヤマノイモ属カエデドコロ,学名:Dioscorea quinqueloba,かのんの樹木図鑑
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カエデドコロ

ヤマノイモ科 ヤマノイモ属                     多年草
学名 : Dioscorea quinqueloba Thunb.
( 楓野老 ) 別名/−−
花 期  7〜9月(※1)
分 布 本州(中部地方以西),四国,
九州,沖縄(※1)
生育地 林縁に多い
参考文献
(1) 畔上能力監修,山に咲く花,山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑2〉,1996年,P431
(2) 岡山県編,岡山県野生生物目録2009,岡山県生活環境部自然環境課,2009年
2008.8.22 岡山県吉備中央町上野
葉は互生(ごせい),5〜9裂し,中央の裂片は尾状に尖るが,残りの裂片は丸味を帯びることが多い。
表面には短毛が散生する。裏面には脈上や脈腋(みゃくえき)に短毛が多く,光沢がある。
2006.8.12 岡山県吉備中央町
葉は掌状(しょうじょう)に5〜7裂する。裂片の先端は丸味を帯びるか,鈍く尖る。近縁種のキクバドコロは,尾状に長く尖るのが特徴。
2006.8.12 岡山県吉備中央町
キクバドコロをはじめヤマノイモ属は,雌雄異株(しゆういしゅ)。写真は雄花序。垂れ下がっている。花被片(かひへん)は黄色で6個確認できる。雄しべも6個ある。
H17.6.25 岡山県「宇甘渓」 H17.6.25 岡山県「宇甘渓」
まだ若い葉と思われが,やや変わった形をしている。 うら面では脈上に小さな毛が散生している。
H17.6.25 岡山県「宇甘渓」 H16.11.13 岡山県吉備中央町
葉柄の基部に,1対の突起がある。同属のキクバドコロやウチワドコロにはこれが見られない。 秋には淡く黄葉が進み,山を彩る。
H16.11.13 岡山県吉備中央町 H16.11.13 岡山県吉備中央町
果実はヤマノイモに比べるとやや縦に長い。中には翼(よく)のついた種子が6個入っている。 種子は全周に翼(よく)がついており,風により散布される。
2014.9.6 岡山県笠岡市白石島梶子島


●備 考●
  1. 名前の由来
    「○○ドコロ」は,根茎に由来しているらしい。三省堂提供「大辞林 第二版」によると「根茎は太くひげ根を多数出し,これを老人のひげに見たて「野老」の字をあてる。」とある。“カエデ”は,葉の形状がカエデの仲間を思わせることに由来する。
     
  2. カエデドコロ・キクバドコロ・ウチワドコロ
    この3種は,葉の形態が非常によく似ており,区別に迷うことが多い。以下に違いをまとめてみた。(参考:保育社「カラー自然ガイド 山の植物V堀田満著」29項)
カエデドコロ
Dioscorea quinqueloba
キクバドコロ
Dioscorea septemloba
ウチワドコロ
Dioscorea nipponica
茎は無毛 茎は無毛 茎は有毛
葉柄基部の小突起あり 葉柄基部の小突起なし 葉柄基部の小突起なし
葉の裂片が丸味を帯びる
※中央の裂片は尖る
葉の裂片が比較的長く尖る 葉の裂片が丸味を帯びる
名前の通り最も裂片は浅い
岡山県内では
中部・南部に普通
岡山県内では
北部に普通
岡山県内では
北部のみ
(少ない)
(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです。

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