ヤナギ科ヤナギ属ネコヤナギ,学名:Salix gracilistyla,かのんの樹木図鑑
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 【ヤナギ科 ヤナギ属】  Salix gracilistyla
  ネコヤナギ
  
【 猫柳 】 別名/タニガワヤナギ,カワヤナギ,エノコロヤナギ
 ●落葉低木
 ●高さ:1〜5m
 ●花期:3月,雌雄異株
,花は葉の展開前に開く。
 ●果期:5〜6月
 ●分布:北海道,本州,四国,九州
参考文献:「山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花@」(山と渓谷社) P42

H17.2.28 岡山県吉備中央町竹部
 早春の河川敷を象徴する風景。別名を,タニガワヤナギ,カワヤナギというのも河川付近に多いことによる。
2011.6.18 岡山県高梁市
葉は互生(ごせい)。葉身は長楕円形で,長さ7〜13cm。初めは葉の両面に,灰白色の絹毛が密生するが,後に上面は無毛になる。縁には,細かい鋸歯(きょし)がある。側脈(そくみゃく)は,明瞭でほぼ等間隔に湾曲し,下面に隆起する。下面は全面に白い絹毛が密生する。
H17.2.28 岡山県吉備中央町竹部 H15.11.2 岡山県和気郡和気町
 花は葉の展開前に開花する。ヤナギの花序には花弁はないが,葉のない時期,黄色の葯(やく)がよく目立ち,昆虫を呼び寄せる虫媒花(ちゅうばいか)である。
 日当たりの良い南側の方が開花が早く,花序全体が南側におなかを突き出すように湾曲する。これをみるとおよその方向が分かるため方向指標植物などと言われる。(コブシやモクレンなどの冬芽などでも日当たりのよい方が成長が早く方向指標植物といわれる。)
はじめて見たときは,虫こぶだと思った…。葉柄の付け根にあるふくらみの中で冬芽が守られている。
H16.3.5 岡山県吉備中央町豊岡上
1枚だけからなる帽子状の芽鱗(がりん)が,すっぽりと脱げ落ちると,中からフサフサの綿毛に包まれた雄花序が現れる。 綿毛の間から顔を出しているのは,紅色の葯(やく)。日当たりのよい南側上部だけ葯が伸びがよいのが分かる。
H16.3.5 岡山県吉備中央町豊岡上 2005.4.8 岡山県「津黒高原」
葯が徐々に割れて,中から黄色の花粉がこぼれ始める。 すでに花粉を出し終え,お役目終了の雄しべ。
2008.3.9 岡山県吉備中央町「宇甘渓」 2006.4.9 岡山県吉備中央町円城
雌花序。こん棒状に見えるのが雌しべで,柱頭は2裂する。 花期から果期に移り変わる雌花序。黒い披針形の苞(ほう)が目立つ。
2011.6.18 岡山県高梁市 H16.7.2 岡山県吉備中央町豊岡上
葉の基部には大きな托葉(たくよう)がある。
2008.3.9 岡山県吉備中央町「宇甘渓」 H15.7.27 岡山県和気郡和気町
樹皮(じゅひ)は,暗灰色で滑らか。 葉芽(はめ・ようが)。ネコヤナギは,花が展開した後に葉が展開を始める。芽鱗は赤褐色で1枚。
名の由来
早春に,枝につく銀白色の花序を,猫の尾に見立てたのが名前の由来といわれる。
岡山県情報
岡山県内全域に分布し,特に中部から北部にかけて多い。
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