ツツジ科ツツジ属モチツツジ,学名:Rhododendron macrosepalum,かのんの樹木図鑑
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 【ツツジ科 ツツジ属】  Rhododendron macrosepalum
  モチツツジ  
【 餅躑躅・黐躑躅 】 別名 /イワツツジ,ネバツツジ
●常緑低木
●高さ:2m
●花期:4〜6月
●果期:夏〜秋
●分布:本州(静岡・山梨県〜岡山県),四国
参考文献
1) 「山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花」(山と渓谷社)P42
2) 松井宏光,「葉で引く四国の樹木観察図鑑」(高知新聞社)P287

H16.10.28 岡山県「半田山植物園」 H16.10.28 岡山県「半田山植物園」
 通常雄しべは5個あるが,まれに10個近くあることもあるらしい。写真のものはいずれも5個確認できる。
 雌しべは1個あるが,左の写真は普通にまっすぐ伸びているのに対して,右の写真では花弁上部の裂片に触れるぐらいに湾曲しているのが分かる。これにどんな意味があるのかよく分からないが,あんなに湾曲していては,仮にアゲハチョウなどが訪れても受粉は難しいような気がする。あるいは,左が雌性期,右が雄性期(になりかけ)と考えてもよいのだろうか。
H15.5.18 岡山県「自然保護センター」 H15.5.23 岡山県「自然保護センター」
葉の両面とふちには,毛がたくさんあるが,中に腺毛(せんもう)が混じるためねばる。
H16.10.28 岡山県「半田山植物園」 H16.10.28 岡山県「半田山植物園」
 右は,半田山で季節はずれに咲いた個体。
つぼみや萼片(がくへん)にもびっしりと腺毛(せんもう)が生えている。
 腺毛の役割については諸説あるが,その粘りけで害虫がつくのを防いでいるというのが一般的である。確かにアブラムシなどは十分防ぐことができるだろう。また,アリによる盗蜜を防ぐ効果もあるだろう。この写真でも小さな虫が身動きできなくなっているのが確認できる。(左写真で4匹 ↑のところ)
2006.5.21 岡山県「自然保護センター」 H15.2.9 岡山県「自然保護センター」
こんな大型のハナバチ類も,腺毛(せんもう)に捕らえられ,逃げられなくなることがある。
見どころ
キシツツジ Rhododendron ripenseと似るが,本種の方が萼片や花柄の腺毛が多い。また,本種の雄しべが5本なのに対して,キシツツジは10本である。
●江戸時代には多くの園芸品種が作られた。
名の由来
全体に長く柔らかい繊毛が多く,粘ることに由来。別名のネバツツジも同様。
岡山県情報
岡山県が分布の西限
一方,キシツツジは,岡山県が分布の東限であり,県東部を中心に分布する。
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