トウダイグサ科アブラギリ属シナアブラギリ,学名:Aleurites fordii,by.かのんの樹木図鑑
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 トウダイグサ科 アブラギリ属】 学名 :Aleurites fordii
 シナアブラギリ
【 支那油桐 】   別名 / オオアブラギリ(大油桐) 
 ●落葉高木
 ●高さ:10〜12m
 ●花期:5月
 ●果期:10〜11月
 ●分布:中国原産(各地で栽培される)
参考文献
1) 高橋秀男ほか,「山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花」(山と渓谷社)P203

2011.7.25 岡山市富吉
葉は互生(ごせい)。葉身は長さ20pほどで,卵形〜広卵形,基部は心形で先端はとがる。葉の形には変異があり,先端が3裂するものもある。全縁(ぜんえん) 葉身の基部には紅色の蜜腺(みつせん)が2個ある。
2011.7.25 岡山市富吉
2011.10.29 岡山市富吉
未熟な果実(堅果)。直径は約3〜4.5pでほぼ球形。アブラギリのような溝はなく,先端が急にとがる。熟すと黒褐色になり,裂開することなく落下する。中には種子が4〜5個入っている。
2011.7.25 岡山市富吉 2012.1.4 岡山市富吉
若い枝は黄緑色。葉柄(ようへい)の付け根の両側に三角形の托葉(たくよう)がある。これが脱落した跡が托葉痕(たくようこん)である。 冬芽。頂芽(ちょうが)は長さ8〜12o。裸芽かと思ったが,4〜6個の芽鱗(がりん)に覆われているそうだ。芽鱗は赤褐色。葉痕(ようこん)は円形で大きい。両側に托葉痕(たくようこん)がある。モクレン科のように枝を一周するには至らない。
2012.1.4 岡山市富吉
樹皮は灰褐色でなめらか。小さな皮目(ひもく)が多い。
葉の蜜腺 果実の溝 種子
アブラギリ 柄がある 3本の溝がある 直径約1pの球形
シナアブラギリ 柄がない 溝がない 半月のような形
名の由来
シナ(支那),つまり,中国原産のアブラギリの意味。
別名のオオアブラギリは,アブラギリよりも花や果実が大きいことによる。

アブラギリは,種子から桐油
(とうゆ・きりあぶら)がとれ,キリのように葉が大きいことによる。
桐油は,耐水性と速乾性に優れ,かつては和傘などの油紙に利用されたが,シナアブラギリの方がより上質な桐油が採れるとされる。かつては,九州や和歌山県でさかんに栽培されたが,現在は中国から輸入され,家具や室内の塗装に用いられているそうだ。

桐油=アブラギリの種子から採った乾性油。オレイン酸のグリセリン-エステルを主成分にし、油紙をつくるときなどに使う。食用にはできない。(三省堂,大辞林より)
岡山県情報
私は上の個体を観察した場所しか知らないが,そこそこの群落を形成しており,野生化していると言ってよいような状態だった。かつては栽培されていた場所が放棄されたのだろうか。
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