トベラ科トベラ属トベラ，学名：Pittosporum　tobira

トベラ科トベラ属トベラ，学名：Pittosporum　tobira，かのんの樹木図鑑
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【トベラ科　トベラ属】	Pittosporum　tobira

【　扉，扉木，海桐花　】　別名／トビラ，トビラノキ，トビラギ，トベラノキ，バリバリシバ　英名／Japanese Pittosprum
●常緑低木または小高木 ●高さ：２～６ｍ ●花期：４～６月　　　雌雄異株（しゆういしゅ） ●果期：11～12月 ●分布：本州（東北中部以西），四国，九州，沖縄
参考文献 (1) 高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑４〉，2001年，P88 (2) 松井宏光，葉で引く四国の樹木観察図鑑，高知新聞社，2002年，P305 (3) 千葉喬三監修，山陽新聞社，岡山の樹木，1989年，P156



2009.6.14 岡山市犬島
葉は互生（ごせい），枝先に集まってつく。葉身は，倒卵形または長倒卵形で，先端は丸く，基部はくさび形，長さは，５～10cm。革質で厚く，上面に光沢がある。縁は裏面に向かって反り返る。葉には独特の臭気がある。


2013.6.2　岡山県加賀郡吉備中央町（植栽）
本年枝の先に集散花序をだし，白く芳香のある花をつける。

2013.6.16　岡山県加賀郡吉備中央町（植栽）
吉備中央町の公園に植栽された株には果実がついていた。雌株ということでよいのだろう。

H15.11.14　岡山市「護国神社」	H14.12.22　福岡県「大堀公園」

2012.2.5 岡山県笠岡市大飛島
蒴果（さくか）。直径１～1.5cmの球形で枝先に集まってつく。熟すと３裂して，赤い仮種皮（かしゅひ）につつまれた種子を８～12個出す。種子は粘液に包まれ，さわると粘つく。仮種皮は薄く，食べられる部分はわずかだが，赤色に誘われて野鳥が食べたり，その際，付着したりして分布域を拡大する。

2010.1.31　和歌山県白浜町
真冬の海岸で見かけた個体。寒さと強風のためか，葉が丸まり，果実はまるでドライフルーツのようになっていた。

2012.2.5 岡山県笠岡市大飛島
樹皮は灰褐色で平坦。皮目（ひもく）が多い。


材は堅く，船の櫓（ろ）や櫂（かい）に用いられる。（２）乾燥に強く，庭木，公園樹，防風林，防潮林などに用いられる。（１）

トベラは，「扉の木」の転訛。節分の日にトベラの枝を扉にはさんで，「厄よけ」「鬼払い」をする風習からきている。（２）　これは葉に特有の悪臭があることによるのだろう。また，節分の豆と，トベラの葉を一緒に煎ると，葉がふくらんで破裂し，バリバリ音をたてるところから，「バリバリシバ」という異名もある。（２）

岡山県内では，南部の沿海地に多い。街路樹や公園樹として植栽されたものをよく目にする。
（注）作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので，まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです