トベラ科トベラ属コヤスノキ,学名:Pittosporum illicioides,かのんの樹木図鑑
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 トベラ科 トベラ属】 学名 :Pittosporum illicioides Makino
 コヤスノキ
【 子安の木 】   別名 /ヒメシキミ 
 ●常緑低木(じょうりょくていぼく)
 ●高さ:2〜5m
 ●花期:5月,雌雄別株
(しゆうべっしゅ)
 ●果期:10〜11月
 ●分布:本州(兵庫県西南部,岡山県東南部)
参考文献 
(1) 高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑4〉,2001年,P91
(2) 千葉喬三監修,山陽新聞社,岡山の樹木(上),1989年

2009.12.6 岡山県御津宇甘
刮ハ(さくか)は直径約1p。熟すと3裂し,粘りけのある朱色の種子をのぞかせる。同属のトベラとほとんど変わりなく見える。12月,さすがに果期は過ぎていたのか,かろうじて1個だけ果実を確認できた。
2011.5.21 岡山県御津宇甘
2009.12.6 岡山県御津宇甘
葉は,互生(ごせい)。枝先に集まって輪生状になる。縁はやや波打ち,先端は尖り,基部は狭いくさび形。表面には光沢があり,裏面はやや白く,網目状の葉脈が目立つ。見た目,ツツジ科のアセビと区別しにくい。
2011.5.5 岡山県御津宇甘 2009.6.12 岡山県御津宇甘
つぼみ。開花の日も近そう…。 未熟な果実。まだ花殻が残っている。
2011.5.21 岡山県御津宇甘
満開はもう少し先のようだが,いくつかの花が咲いていた。枝先に淡い黄色の5弁花を複数個つける。コメツキムシの仲間が寄っていた。
2009.12.6 岡山県御津宇甘 2010.2.27 岡山県御津宇甘
冬芽。
2009.12.6 岡山県御津宇甘 2011.12.31 岡山県御津宇甘
樹皮は灰褐色。皮目がある。右写真は,私がこの場所で見つけた中で最も太かった個体。直径が約7〜9pあった。
同属のトベラ Pittosporum tobiraは,海岸近くに多く自生し,葉は本種よりも厚みがあり硬く,先端に丸みがあることで容易に区別できる。
アセビ(図2)とは,全くちがう仲間だが,葉の印象はとてもよく似ている。
図1,コヤスノキ 図2,アセビ
名の由来
名前の由来は明確ではない。安産を祈念して樹皮を煎じて飲んだとの説がある。
コヤスノキは,エンジュの別名でもあり,エンジュは昔から安産のお守りにされたそうである。また,エゴノキ,アブラチャンをコヤスノキと呼ぶ地方もあるようだ。

参考引用文献
・深津正,小林義雄著,木の名の由来,東京書籍,1993年
岡山県情報
環境省のRDBで準絶滅危惧(NT),岡山県版RDBで絶滅危惧T類に指定されている。
岡山県内では,非常に限られた地域でしか見られない。
メール(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

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