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2006.12.25 岡山県加賀郡吉備中央町上野 |
モミジバスズカケノキ,スズカケノキは,集合果がひとつの軸に複数個つくのに対して,アメリカスズカケノキは,集合果がふつう1個,まれに2個つくことがある。集合果は,長く枝に残り,4月頃まで残ることもある。 |
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2006.12.27 岡山県加賀郡吉備中央町上野 |
長さ約1pのそう果が多数集まって球形の集合果を作る。そう果の基部には褐色の長い毛がある。図鑑では,毛はそう果に寄り添うように閉じていたが,私の拾ったそう果は毛が開いていた。この毛も風散布に一役買っているのだろう。
集合果は,美しい球形だが,しだいにばらけてくるため,クリスマスリースなどには向かないようだ。 |
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2006.12.25 岡山県吉備中央町 |
2006.12.25 岡山県吉備中央町 |
樹皮は,まだらに剥がれ,やや緑色を帯びた美しい模様をつくる。剥がれ落ちる前は,写真右下のような状態。 |
若い樹皮は,滑らかで白い皮目が目立つ。 |
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2006.12.25 岡山県吉備中央町 |
側芽(そくが)は赤褐色で,芽鱗は1個。葉痕(ようこん)は,側芽の周辺を取り囲む。葉が付いている時期には,冬芽は,葉柄の基部にすっぽりと覆われ守られている。
維管束痕(いかんそくこん)は多数。 |
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2006.12.25 岡山県吉備中央町 |
H16.4.10 岡山県吉備高原 |
仮頂芽。右上に見える白いふくらみが枝痕(しこん)と思われる。
頂芽を付けず,枝の最先端の葉腋(ようえき)の冬芽が頂芽に取って代わったものを仮頂芽という。 |
4月。上部についた冬芽はそうとうふくらみかけていた。 |
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H15.10.19 岡山県吉備中央町 |
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日本に植栽されるスズカケノキ3種は,葉の切れ込みの深さでも判別できるが,個体差もあり,差は微妙。
一般的には,スズカケノキが最も深く切れ込み,アメリカスズカケノキが最も浅い。モミジバスズカケノキは両者の中間で,基部が心形になることが多い。 |
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●見分けるポイント●
- スズカケノキ,アメリカスズカケノキ,モミジバスズカケノキを判別するには,葉の形・集合果の付き方がポイントになる。
- ・スズカケノキ…もっとも深く切れこむ。
- ・アメリカスズカケノキ…もっとも浅い切れこみ。集合果は普通1個。
- ・モミジバスズカケノキ…両者の中間。
●豆知識●
- 東洋種=スズカケノキ
- 北米種=アメリカスズカケノキ
- 中間雑種=モミジバスズカケノキ
- いずれも,プラタナスの名で親しまれ世界中に街路樹としてよく植えられている。
- 日本で一番よく植えられているのは,モミジバスズカケノキである。
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- スズカケノキの名は,秋につける球形の果実(かじつ)が,山伏のつける篠懸(すずかけ)ににているところによる。
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- 街路樹にされているプラタナスは,定期的に剪定されるため,実をつけないことも多い。
(注)作者は樹木の専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです |