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 【センダン科 センダン属】  Melia azedarach
  センダン  
【 栴檀 】   別名 / オウチ, オオチ
 ●落葉高木
 ●高さ:5〜10m 大きいものでは,20m
 ●花期:5〜6月
 ●果期:10〜12月
 ●分布:四国,九州,沖縄 
※本州(伊豆半島以西)も自生とする説あり
参考文献
・山と渓谷社「山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花A」P266
・東京書籍「木の名の由来」(深津正・小林義雄)P145

2005.522 岡山県倉敷市
センダンは,暖地の海辺近くの日当たりの良い山地などに自生し,日本では四国,九州,沖縄に自生する。本州にあるものは植栽とする説が一般的なようだが,伊豆半島以西のものも自生とする説もある。
岡山県でも,倉敷の美観地区に植えられている。また,山間部の河川沿いにもしばしば大木を見かける。野生化したものも多いようだ。
H16.11.10 岡山県「阿部池」 H16.11.10 岡山県「阿部池」
葉は2〜3回の奇数羽状複葉(うじょうふくよう)。小葉(しょうよう)の基部は左右不相称。ふちには,不ぞろいでにぶい鋸歯(きょし)がある。 うら面には,はじめ主脈(しゅみゃく)などに星状毛(せいじょうもう)があるが,後に無毛になる。写真は無毛のようだ。
H15.6.1 岡山県御津郡御津町紙工 H15.6.1 岡山県御津郡御津町紙工
本年枝の基部の葉腋(ようえき)から,集散花序をだし,淡い紫色の花を多数つける。 花弁は5枚。雄しべは10個あり,紫色の花糸(かし)が合着(がっちゃく)して,筒状の形をつくる。花の中央にみえるのがそれ。
H14.12.22 福岡県福岡市内(街路樹) H16.11.10 岡山県「阿部池」
生長した樹皮(じゅひ)は赤褐色で赤くわれる。まだ小さいときは縦のわれが目立たず,平坦で皮目が目立つ。 高さ50pほどの幼木。成長した個体に比べ,葉の切れ込みが深い。
H1575.20 岡山県自然保護センター 2006.12.11 岡山市「半田山植物園」
センダンのまだ青い果実。 果実(かじつ)は,核果(かくか)と呼ばれるもの。外果皮・中果皮で果肉を形成し,木質化した内果皮が種子を包む。
落葉後も長く枝に残る。
H15.1.18 岡山市半田山植物園 2006.12.11 岡山市「半田山植物園」
木の下にはおびただしい数の果実(かじつ)が落ちていた。 核(かく)。縦に5本の溝が刻まれている。この中に種子がある。
2006.12.11 岡山市「半田山植物園」
葉痕(ようこん)は,何かの動物に見え可愛らしい。維管束痕は,大きく3個はっきりと見える。
冬芽はやや扁平な球形で,星状(せいじょう)毛を密生した芽鱗で包まれている。

●備 考●
  1. チマキの葉の元祖!?
    果実や樹皮,葉に,苦味成分をふくんでおり,駆虫剤にも用いられる。また,中国の故事によると,粽(ちまき)は,オウチ(センダンの古名)の葉でくるまれたのが始まりという。これも,オウチの苦味成分を利用したものだと考えられている。チマキは後に茅(ちがや)の葉を利用するようになり,「チマキ」の名が用いられるようになったとのこと。
     
  2. 「栴檀(せんだん)は双葉より芳し」
    …といわれる栴檀(せんだん)は,本種(センダン)ではなく,ビャクダン科ビャクダンのこと。ビャクダンは,東インド,マレー,インド南部などに自生している半寄生の常緑小高木で,香が強く「香木」として古くから利用されてきた。

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