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(注意:作者がウンナンオウバイの存在を知らなかったため,オウバイとウンナンオウバイを混同していたことを後になって確認しました。)
 モクセイ科 ソケイ属】  Jasminum nudiflorum 
   
【 黄梅・金梅 】   別名 /ゲイシュンカ(迎春花)
 ●落葉小低木
 ●高さ:2m
 ●花期:2〜4月
 ●果期:通常は結実(けつじつ)しない。
 ●分布:中国大陸北部原産。江戸時代の初期に渡来。
参考文献
山と渓谷社「樹に咲く花」P297
高知新聞社「四国の樹木観察図鑑」P90

2008.3.15 岡山市「半田山植物園」
葉の展開前に2年枝の葉腋(ようえき)から,直径2〜2.5pの黄色い花を多数つける。花冠は6裂し,花筒は長い。春先の花の少ない時期に鮮やかな花を咲かせるため,民家の石垣などから垂れるように植栽されている様子をよく目にする。中国名は迎春花。和名のオウバイ(黄梅)は花をウメに例えたものだが,分類上はオウバイはモクセイ科,ウメはバラ科に属する。
2008.3.15 岡山市「半田山植物園」
外からは柱頭のみが見えるため雌雄異株かと思いきや,雄しべはその奥に隠れている。雄しべは2個あり,葯(やく)は長楕円形で黄色。さらに奥には蜜があふれているが,花筒は雌しべと,葯でぎゅうぎゅうに見える。この長い花筒の奥の蜜を吸えるほど長い口吻をもち,はたまた花粉を媒介するのはどんな昆虫なのであろう??
H15.10.26 岡山県「ストックファーム」 H15.10.26 岡山県「ストックファーム」
葉は三出複葉(さんしゅつふくよう)で,対生(たいせい)。(※モクセイ科はふつう対生)
若い枝はみどり色で4稜(りょう)がある。長い枝は,垂れ下がり,地面につくと枝先から根を出して別株をつくる。
葉のうら面は,やや白みをおびる。
H15.10.26 岡山県「ストックファーム」 H15.10.26 岡山県「ストックファーム」
枝は緑色でしなやかに湾曲する。長さは180センチにも達するという。
H17.3.11 岡山県吉備中央町下土井 2008.3.15 岡山市「半田山植物園」
まるでツクシのようなつぼみ。先端にあるのはおそらく萼片(がくへん),基部にあるのが苞(ほう)。 茎は緑色でしなやか,陵が目立つ。

●見分けるポイント●
  1. 初めて見たとき,大きな葉のエニシダだと思った。見た目は何となく似ているが,エニシダ(マメ科)は葉が互生(ごせい)なのに対して,オウバイ(モクセイ科)は対生(たいせい)なので区別は容易にできる。また,三出複葉(さんしゅつふくよう)は同じだが,葉の大きさはオウバイのほうが大きい。もちろん,花はいずれも黄色だが,エニシダは蝶形花なので形は全く異なる。
     
  2. 同じく中国原産のウンナンオウバイ(Jasminum mesnyi)という種があることを後に知った。オウバイが落葉樹であるのに対して,ウンナンオウバイは常緑樹
    また,花序はウンナンオウバイのほうがひとまわり大きく,花冠が6〜10裂する。ちなみにオウバイの花はキソケイ(Jasminum humile var.revolutum)と同程度の大きさで,花冠は6裂。花を見れば区別は容易だ。
● 備  考 ●
  1. ジャスミンの仲間だが,キソケイなどと同じく香りはない。近縁種のジャスミン類の,マツリカや,ソケイなどの花には芳香がある。

メール(注)作者は樹木の専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

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