モクレン科モクレン属コブシ,学名:Magnolia praecocissima,かのんの樹木図鑑
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 モクレン科 モクレン属】  Magnolia praecocissima
  コブシ
【 辛夷 】
別名 /ヤマモクレン(山木蓮),タウチザクラ(田打桜)
英名 /Kobus Magnolia
 ●落葉高木(らくようこうぼく)
 ●高さ:15m以上
 ●花期:3〜4月,両性花
(りょうせいか),葉の展開前に開く。
 ●果期:10月頃
 ●分布:北海道,本州,四国,九州
参考文献
「木の名前−由来でわかる花木・庭木・街路樹445種−(婦人生活社)岡部誠著
「山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花@」(山と渓谷社) P372

H15.6.29 岡山県加茂川町「宇甘渓」 H15.6.29 岡山県加茂川町「宇甘渓」
葉は互生(ごせい)。葉身は倒卵形で,長さ6〜15cm。全縁(ぜんえん)で,先端は短くとがり,基部はくさび形。同属のタムシバとは,とてもよくにているが,タムシバの方が葉が細い。 裏面は,淡い緑色で,脈の上にわずかに毛がある。
H15.6.29 岡山県加茂川町「宇甘渓」 H15.6.29 岡山県加茂川町「宇甘渓」
袋果(たいか)が集まった集合果(しゅうごうか)。熟すまでは緑色。
H15.8.12 岡山県吉備高原 −街路樹− H15.8.12 岡山県吉備高原 −街路樹−
赤みを帯びてきた。 熟し始めた果実(かじつ)に,カメムシの幼虫が群がっている。
2011.10.16 岡山県美咲町
2008.10.18 岡山県吉備中央町(街路樹) H16.11.21 岡山県「自然保護センター」
裂開した果実。種子はオレンジ色の仮種皮に覆われている。カラスの仲間がついばんでいるのをよく目にする。 種子。右1個には仮種皮が残っている。仮種皮には発芽を抑制する物質が含まれており,鳥に食べられることにより消化され,発芽が可能になる。
また,コブシの種子は埋土種子の性質をもち,落ち葉や土の下で休眠し,適した環境になったとき発芽する能力をもつ。
H16.4.6 岡山県吉備高原都市 H16.4.10 岡山県吉備高原都市
開花時に,花の下に小さな葉がつくのが特徴。よくにたタムシバにはこれがない。
H16.4.10 岡山県吉備高原都市
緑色をした雌しべを取り囲むように黄色の雄しべがらせん状につく。
2006.12.30 岡山県吉備中央町 2006.12.30 岡山県吉備中央町
花芽は大きく,白っぽい長い軟毛に覆われる。葉芽の下には小さな葉芽がある。その下にはV字形の葉痕(ようこん)が見える。 葉芽は,花芽に比べ著しく小さい。葉芽の中でも頂芽よりも側芽はさらに小さい。枝を一周する托葉痕(たくようこん)があるのも特徴。
H16.4.6 岡山県吉備中央町
コブシの葉の展開は,開花後芽鱗(がりん)が割れてなかから緑色の葉が顔を出している。まず,葉が顔を出し,続いて鎌首をもたげるように,でてきているのは,これから伸びるシュートだろうか?軟毛(なんもう)が密生している。
H16.11.21 岡山県自然保護センター 2006.12.30 岡山県吉備中央町
主幹がはっきりとしていて美しい樹形をしている。公園樹,街路樹として人気がある。
H15.6.29 岡山県加茂川町「宇甘渓」
灰白色でなめらか。皮目がある。
見どころ
●モクレン科のほかの樹木との区別
タムシバ(右写真)…葉のある時期には,タムシバの方が葉が細長く容易に区別がつく。また,葉が出る前の,花だけの時期には,コブシには,花の下に小さな葉があることで区別がつく。
モクレン…花は紫色,幹に明確な主幹がなく,株立ち状になることが多い。
ハクモクレン…葉はひとまわり大きい。葉身の基部がコブシはくさび形。
名の由来
集合果の形を,拳(こぶし)に見立てた。
岡山県情報
岡山県内では,北部に多いが,南部や中部にも局地的に自生する。
花木として広く植栽されている。
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