ミズキ科ミズキ属クマノミズキ,学名:Cornus brachypoda,by.かのんの樹木図鑑
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 【ミズキ科 ミズキ属】  Cornus brachypoda
  クマノミズキ
【 熊野水木 】   別名 /−−
 ●落葉高木
 ●高さ:10〜18m
 ●花期:6〜7月
 ●果期:10月
 ●分布:本州,四国,九州
参考文献
1) 「山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花A」(山と渓谷社)P652
2) 松井宏光,「葉で引く四国の樹木観察図鑑」(高知新聞社)P190
2008.6.7 岡山県吉備中央町「宇甘渓」
H15.6.14 岡山県御津町 H15.6.14 岡山県御津町
葉は対生(たいせい)。仇先に集まってつき,葉身は卵状長楕円形,長さ6〜15p。縁は細かく波打ち全縁(ぜんえん)。基部は広いくさび形で,先端はやや尾状に尖る。裏面は白っぽく,全体に伏毛(ふくもう)がある。
 2006.6.20 岡山県大平山山腹 2005.6.21 岡山県大平山山腹
枝先に散房花序を出し,小さな黄白色の花を多数つける。花弁は4個,雄しべ4個,花柱1個。
2006年は,昨年より約1ヶ月遅れの開花となった。
6月半ばから,大平山の山腹ではクマノミズキが一斉に開花した。この時期大平山で目立つのは,クリとクマノミズキのうす黄色を帯びた花序。
写真では,すでに雄しべは落ちてしまっている。
H15.6.14 岡山県御津町 H15.6.14 岡山県御津町
葉は「ミズキ」に似ているが,「ミズキ」が互生するのに対して,「クマノミズキ」は対生する。 開花前のつぼみ。「クマノミズキ」の方が,「ミズキ」よりも開花が1ヶ月ほど遅れる。
H15.7.24 岡山県加茂川町「宇甘渓」 2005.11.13 岡山県大平山山腹
7月末ではまだ熟していない。 11月には,もうほとんどの果実が熟してなくなっていた。花序の赤い軸と,黒い果実のコントラストが目をひく。
H17.3.6 岡山県吉備中央町「宇甘渓」 H15.2.15 岡山市半田山植物園
甲虫類の足を思わせるような冬芽の形状。一年枝は平たく,中央に稜(りょう)がはしる。 樹皮は,灰黒褐色で,縦に浅い割れ目がある。成長段階にもよるので,はっきりとは言えないが,ミズキよりも割れ目が深いという印象がある。
2010.3.28 岡山県吉備中央町「宇甘渓」 2010.3.28 岡山県吉備中央町「宇甘渓」
冬芽から展開し始めた新葉。クマノミズキの冬芽は,ミズキのように芽鱗(がりん)に覆われていない裸芽(らが)。また,当然,冬芽は対生(たいせい)に出るため,冬芽をみれば,容易にミズキと区別できる。
【ミズキ科の葉見分け方特集】
ミズキの葉は互生,クマノミズキの葉は対生。
・花期はクマノミズキが1ヶ月ほど遅い。
ミズキに比べると心辺材の境界が明瞭。心材はやや赤味を帯びることから,ミズキのように「こけし」などの材料には用いられにくい。しかし,ミズキよりも重硬で,薪炭材としての利用価値はミズキよりも高いとされる。
名の由来
熊野地方(三重県・和歌山県)で発見されたミズキという意味。
ミズキ」は,春先に枝を折ると水が滴ることに由来する。
岡山県情報
山地の林内や丘陵地に自生する。岡山県内は全域に分布する。
ミズキは県北部の中国山地のみに分布。
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