ミカン科コクサギ属コクサギ,学名:Orixa japonica,かのんの樹木図鑑
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 ミカン科コクサギ属】 学名 : Orixa japonica
 コクサギ
【 小臭木 】  別名/クサギ,コウシバ 地方名/トウメ 
 ●落葉低木
 ●高さ:1〜5m
 ●花期:4〜5月 (雌雄異株)
 ●果期:7〜10月
 ●分布:本州,四国,九州
参考文献
(1) 高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社<山溪ハンディ図鑑4>,2001年,P242
(2) 千葉喬三監修,岡山の樹木<上>,山陽新聞社,1989年,P113

2006.5.5 岡山県吉備中央町豊岡
雌雄別株,つまり,雄株と雌株がある。これは雄花のようだ。前年枝の葉腋(ようえき)から,総状花序(そうじょうかじょ)を出す。花弁・萼片は各4個で,雄しべも4個。淡い緑色で目立たない。
2008.4.24 岡山県高梁市有漢町上有漢
2006.5.5 岡山県吉備中央町豊岡
葉は互生(ごせい)だが,コクサギ型葉序といわれる特殊な葉の付き方をする。
葉身は倒卵状楕円形で,長さ約5〜12cm。縁は全縁
(ぜんえん)で,基部はくさび形。表面は無毛で光沢がある。裏面は短毛が密生しているが,図鑑では「はじめ毛が多い」とあるので,だんだんなくなるのかも知れない。短い葉柄がありやや赤味を帯びている。葉脈は先端で閉じるような特徴があり,表面はやや凹み,裏面へ隆起している。
葉をちぎって揉むと,柑橘系の香りがする。私には,さわやかな香りに感じられた。クマツヅラ科のクサギとは,異なる臭い。
2006.5.5 岡山県吉備中央町豊岡 2010.1.20 岡山県真庭市
樹皮(じゅひ)は,灰褐色で滑らか。めだった特徴はない。
2006.7.2 岡山県「自然保護センター」 2010.1.20 岡山県真庭市
2010.1.20 岡山県真庭市
果実(かじつ)は,3〜4個の分果に分かれ,7〜10月に上部が裂けて,黒褐色の種子を弾き飛ばす。
私は弾け飛ぶ瞬間を見たことはないが,果実を剥いてみると,図鑑に書いているように「木質の内果皮」があるのが分かる。これが「ばね」の役目をして種子を弾くのだということだ。
種子は,光沢のある卵形で,長さ4〜5o。
2010.1.20 岡山県真庭市
冬芽と葉痕。冬芽は複数の芽鱗で覆われている。芽鱗は縁が茶褐色に縁取られており,短い毛がある。
コクサギ型葉序(コクサギ型互生)といわれる特殊は葉の付き方。(葉が右,右,左,左,右,右…と付く)
昔は,枝をそのまま水田に入れ,肥料にした。また,殺虫効果があることから便所のウジ殺しや,牛馬の体を洗うことに利用された。
今日も「虫よけ効果がある」とのうたい文句で庭木として販売されているようだ。
名の由来
クマツヅラ科のクサギ(臭木)に比べて葉が小さいことから「小臭木」の意味で付けられたとされる。

しかし,クサギは確かに悪臭ともいえる匂いがあるが,コクサギは,むしろ柑橘系の良い香りがする。別名をコウシバ(香柴)ともいう。
岡山県情報
岡山県内では,全域の谷筋に広く分布する。
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