マツ科モミ属モミ,学名:Abies firma,by.かのんの樹木図鑑
 もどる ホーム ←検索サイトから来られた方は,ホームへおいで下さい!かのんの樹木図鑑,モミ,学名:Abies firma

 【マツ科 モミ属】 学名: Abies firma Siebold et Zucc.
  モ ミ 
【 樅 】 別名 / モミソ,トウモミ,モムノキ
●常緑高木
●高さ:25m
●花期:5月 (雌雄同株)
●球果:10月
●分布:本州,四国,九州(屋久島まで) 日本固有種
参考文献
(1) 高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑5〉,2001年,P578
(2) 松井宏光,葉で引く四国の樹木観察図鑑,高知新聞社,2002年,P436
葉身1.5〜2.5p 幅2o (2007.2.4 岡山県吉備中央町「大平山」)
H16.3.5 岡山県吉備中央町豊岡上
2007.2.2 岡山県吉備中央町 H16.3.5 岡山県吉備中央町豊岡上
葉は長さ2〜3pの線形。若齢木では先端が鋭く2裂し,触れると痛い。成木では先が丸みを帯び,わずかにへこむ程度。
葉裏には白い気孔帯
(きこうたい)がある。
H16.3.5 岡山県吉備中央町豊岡上 2007.2.2 岡山県吉備中央町
若い枝には,ウラジロモミのような溝はなく,かわりに暗褐色の短毛が目立つ。 葉芽。ウラジロモミの葉芽がヤニで覆われるのに対して,モミはほとんどヤニがなく茶褐色の芽鱗がよく見える。
2010.1.27 岡山県高梁市「大平山」
球果(きゅうか)は,長さ6〜10cmの円柱形,黄緑色で直立する。成熟すると,種鱗(しゅりん)が中軸からはずれて風により散布される。
左写真は,成熟する前に落下した球果。右写真は,林床に散らばる種鱗。
2007.2.2 岡山県吉備中央町 2007.2.4 岡山県吉備中央町「大平山」
大木の樹皮。灰白色で,浅い割れ目が目立つ。 若木の樹皮。
2010.1.17 岡山県岡山市御津虎倉
岡山市の北部,旧御津町と吉備中央町の境にある「宇甘渓」
2012.1.22 岡山県吉備中央町「毛気神社」
下から見上げると,枝を水平方向に長く張り出しているのがよく分かる。
ウラジロモミは岡山県には自生しないので,山中で出会うことはないが,クリスマスツリーとして利用されるため,公園樹などで見かけることがある。区別は以下の点でできるようだ。
若い枝の表面 冬芽 葉裏の気孔帯
ウラジロモミ 深い溝があり,無毛 ヤニに包まれる モミよりも白い
モミ 溝がなく,暗褐色の毛がある ヤニがない  
→モミとウラジロモミの比較写真

岡山県内の自生種では,ツガ(マツ科),イヌガヤ(イヌガヤ科),カヤ(イチイ科)が紛らわしい。
ただ,モミの場合は若木や生育の悪い葉では,葉の先端がするどく2裂するという特徴があり,これが確認できればモミで問題ない。
→カヤ,イヌガヤ,モミの比較写真
材は白く柔らかで比較的腐りやすく,スギよりも劣るとされるが,建築材や器具材,棺や卒塔婆(そとば)などに用いられる。(1)(2)
名の由来
群落を形成し風にもみ合う様を表したという説や,球果がもろく散ることに由来するという説などがある。
岡山県情報
本来,内陸の谷間や湿潤な緩斜面に生育する。
岡山県内は全域に分布。北部から中部にかけて多い。吉備高原においても,高木層を形成しているのをしばしば見かける。
メール(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

 もどる ホーム


かのんの樹木図鑑 渓舟の昆虫図鑑

Copyright(C) 2003.9- Kanon All Rights Reserved.

inserted by FC2 system