マンサク科トサミズキ属トサミズキ,学名:Corylopsis spicata,かのんの樹木図鑑
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 【マンサク科 トサミズキ属】  Corylopsis spicata
 トサミズキ  
【 土佐水木 】   別名 / −− 
 ●落葉低木
 ●高さ:2〜4m
 ●花期:3〜4月
 ●果期:10月
 ●分布:四国(高知県)
参考文献
(1) 高橋秀男・勝山輝男監修,『樹に咲く花』,山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑4〉,2001年,P22
(2) 北村四郎・岡本省吾,原色日本植物図鑑,保育社,1959年
(3) 松井宏光,葉で引く四国の樹木観察図鑑,高知新聞社,2002年,P379

H15.6.13 岡山県「21世紀の森」
葉は互生(ごせい)。葉身は長さ5〜11pの卵円形または倒卵円形,基部は心形で左右不相称。縁には波状の鋸歯(きょし)があり,先端には刺状の突起がある。同属のキリシマミズキ,ヒュウガミズキよりも明らかに大型。
H16.3.20 岡山市「子供の森公園」 H16.3.20 岡山市「子供の森公園」
展開直前の花序。葯(やく)は暗赤色。
花柱は2個あり,すでに花冠から飛び出している。おそらく雌性先熟なのだろう。
展開が進むと,雄しべは花粉を出し始める。暗赤色の葯がやぶれて,黄色くなっている。
H16.3.20 岡山市「子供の森公園」 H16.3.20 岡山市「子供の森公園」
花序は長さ約4pで,花が7〜10個つく。花の長さは約1pで,雄しべは花弁とほぼ同長。 花序の軸には毛が密生している。
H17.3.13 岡山市「半田山植物園」
H15.6.13 岡山県「21世紀の森」 H15.8.29 岡山県「21世紀の森」
角のように2本残っているのは花柱。熟すと2裂し,黒色の種子を2個出す。
H15.8.29 岡山県「21世紀の森」 H16.3.20 岡山市「子供の森公園」
幹は叢生(そうせい)し,球形の樹冠を形成する。 樹皮は灰褐色で皮目(ひもく)がある。
H15.2.9  岡山県「21世紀の森」
いずれも早春,葉の展開前に開花し,黄色い花をつけた花序を垂らす。花の数のほか,花序の軸の毛の有無,雄しべと花弁の長さ,葯の色などに注意する必要がある。
花序の花の数 花序の軸 雄しべと花弁の長さ 葯の色 葉身の長さ
トサミズキ 7〜10個 毛が密生 雄しべ=花弁 暗赤色 5〜11p
コウヤミズキ 4〜5個 無毛 雄しべ=花弁 暗赤色 6〜12p
キリシマミズキ 5〜9個 無毛 雄しべ<花弁 黄色 3〜6p
ヒュウガミズキ 1〜3個 雄しべ<花弁 黄色 2〜3p
江戸時代の中期から観賞用に栽培され,今も庭木としてよく植栽され,盆栽としての利用も多い(1)(3)。花材としても利用される(1)
名の由来
土佐(高知県)に自生することに由来する。
詳しくは,コウヤミズキの項で考察した。
岡山県情報
高知県の蛇紋岩地にのみ自生する(3)が,岡山県内でも公園や庭によく植栽されている。
メール(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

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