クスノキ科シロダモ属シロダモ,学名:Neolitsea sericea Koidz.,by.かのんの樹木図鑑
もどる ホーム ←検索サイトから来られた方は,ホームへおいで下さい!

 【クスノキ科 シロダモ属】  Neolitsea sericea Koidz.
  シロダモ  
【 白斗文 】 別名/シロタブ(白椨),ウラジロ,タマガヤ
 ●常緑高木
 ●高さ:10〜15m
 ●花期:9〜11月 雌雄別株
(しゆうべっしゅ)
 ●果期:翌年の10〜11月に赤く熟す
 ●分布:本州(宮城・山形県以南),四国,九州,沖縄
参考文献
(1) 高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑5〉,2001年,P450
(2) 松井宏光,葉で引く四国の樹木観察図鑑,高知新聞社,2002年,P258
(3) 狩山俊吾,岡山県のクスノキ科,倉敷市立自然史博物館研究報告,2009年
葉身14p,葉柄2p,幅4.3p
H16.1.2 岡山県御津町虎倉 H15.2.8 岡山県加茂川町長田
葉は互生(ごせい)。長楕円形から卵状長楕円形,長さ8〜18cm。枝先に束生状につく。裏面は灰白色で白いものとやや緑白色のものとを見る。表面は無毛。裏面には,へばり付くような長めの毛が密生しているが,肉眼では確認しづらい。葉脈は黄味を帯び,基部の1pぐらい上から三行脈(さんこうみゃく)が目立つ。脈は裏面にも表面にも隆起する。
H15.2.8 岡山県加茂川町長田 2012.1.7 岡山県総社市種井
常緑樹だが,冬には葉の色が黄味を帯びていることも多い。 照葉樹林内で発芽したシロダモの実生。おそらく2年目ぐらいだろう。高さは低いが葉はいっぱしに大きい。
2004.12.24 岡山県吉備中央町 2005.10.30 岡山県「自然保護センター」
液果は直径は1.2〜1.5cmで,翌年の10〜11月に赤色に熟す。(したがって,これは昨年,受粉したもの) 花期と果期が重なるので,雌株では花と果実が同時に見られる。
2012.1.7 岡山県総社市種井 2010.2.13 岡山県久米郡美咲町
照葉樹林の林床で見つけた。球形なのがシロダモの種子で,ドングリはウラジロガシ。 花が散り,子房がふくらんできている。来年の秋までかけてじっくりと成熟する。
2005.10.30 岡山県「自然保護センター」 2005.10.30 岡山県「自然保護センター」
シロダモは雌雄異株(しゆういしゅ)。これは雌花。10〜11月に黄色い小さな花をひっそりとつける。 雌花のアップ。白く見えるのが柱頭。仮雄しべが6こあるが,写真でははっきりと確認できない。
2007.11.03 岡山県吉備中央町「宇甘渓」
雄花。長い雄しべ6本が花冠から突き出しており,先端には葯(やく)がある。
基部には黄色い蜜腺が4個あり,中央には小さい雌しべが1個ある。(雌しべは形だけで結実しない)
シロダモは雌雄異株なので,雄花をつける株と,雌花をつける株が別々に存在する。
しかし,この個体は少し変わり種なのか…上部には果実が実っており,雌雄同株もしくは,両性花の性質を示しているようだ。
2012.1.7 岡山県総社市種井 2010.2.13 岡山県久米郡美咲町
2012.1.7 岡山県総社市種井
樹皮は暗い灰褐色で平坦。色合いはヤブニッケイに似ているが,シロダモはいぼ状の皮目(ひもく)が目立つのが特徴。 胸高周囲が左上約18p。左下の約55p。
2012.1.7 岡山県総社市種井 2012.1.29 岡山県美咲町両山寺
若木の樹皮は,ややくすんだ緑色で,肥大するにつれて淡い褐色の部分が増えてくる。 胸高周囲が120pもある大木。わたしが見た中では最大級。両山寺にはシロダモの大きな木が多いので驚いた。
2012.1.7 岡山県総社市種井 2004.3.23 岡山県「宇甘渓」
葉芽は長楕円形で先端がとがる。褐色の毛が密生した芽鱗(がりん)に覆われている。
葉が似ているヤブニッケイやイヌガシとも冬芽を見れば容易に区別できる。
クスノキ科の常緑樹で3行脈が目立つのは,シロダモイヌガシヤブニッケイクスノキである。
シロダモは最も葉が大きく,裏面が白いのが特徴。
図鑑で見るとイヌガシ(右写真)の葉と似て見えるが,実際に見てみると雰囲気がだいぶ異なる。

具体的に言えばシロダモの方が葉が大きく,柔らかい。(俗な言い方をすれば,だらしない感じ),イヌガシは,葉が小さくやや堅い。(ひきしまってぱりっとした感じ)

もちろん,果実や花があれば区別は容易である。
材は建築材や器具材に用いられるという。また,昔は種子からとれる油を灯油にしたり,ロウソクの材料にしたという(1)(2)。
また,庭木や公園樹では,耐陰性を生かした用いられ方がされる。
名の由来
「シロ」は葉の裏が白いことによる。「ダモ(タモ)」ついては諸説あるが,タブノキの「タブ」から生じたと言われている。本種を「シロタブ」と呼ぶ地域もある。さらに語源をたどれば,「タブ」は丸木舟を意味する朝鮮語t'on-baiに基づくとされる。

参考文献
・深津正,小林義雄著,木の名の由来,東京書籍,1993年
岡山県情報
岡山県では中国山地の標高の高いところを除き,全域に広く分布する(3)。耐陰性,耐寒性がきわめて強く,照葉樹林で亜高木層を形成する代表的な種である。また,放置されたスギやヒノキの人工林内でも目にする。
メール(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

もどる ホーム


かのんの樹木図鑑 渓舟の昆虫図鑑

Copyright(C) 2003.9- Kanon All Rights Reserved.

inserted by FC2 system