クスノキ科クスノキ属クスノキ,学名:Cinnamomum camphora,かのんの樹木図鑑
 もどる ホーム ←検索サイトから来られた方は,ホームへおいで下さい!かのんの樹木図鑑,クスノキ,Cinnamonum camphora

 【クスノキ科 クスノキ属】  Cinnamonum camphora 
  クスノキ 
【 楠 】   別名 / クス,ナンジャモンジャ
 ●常緑高木
 ●高さ:20m
 ●花期:5〜6月
 ●果期:10〜11月
 ●分布:本州,四国,九州の暖地
 
参考文献
1) 「山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花@」(山と渓谷社) P395
2) 松井宏光,「葉で引く四国の樹木観察図鑑」(高知新聞社)
葉身10.5p,葉柄2.5p,幅4p (04/12/31)
葉は互生
(ごせい)。葉身は,卵形から楕円形で,長さ5〜12cm。縁は全縁で,波打っていることが多い。表面には光沢があり無毛。三行脈が目立ち,分岐点のダニ室にはダニが棲んでいる。主脈は表にも裏にも隆起する。裏面は緑灰色で無毛。
葉を傷つけると,クスノキ科に特有の樟脳(しょうのう)の香りがする。
H15.1.25 岡山市「半田山植物園」 H15.1.25 岡山市「半田山植物園」
H15.12.22 岡山市「子供の森」 H15.10.11 岡山市「子供の森」
ダニ室は,三行脈の基部に一対あり,クスノキの葉を見分ける際のポイントになる。 若い果実(かじつ)。
果皮が多肉質(液果)で,樟脳の香りがある。
果実の基部が,杯状の花被筒につつまれるのは,クスノキ属に共通の特徴
H15.11.14 岡山市「護国神社」
果実は黒色〜黒紫色で光沢がある。果軸ごと落ちる。主に野鳥により散布されるが,地上の動物にも種子を運んでもらおうということだろうか…
2006.12.11 岡山市「半田山植物園」
種子は球形。黒色で光沢はない。
H17.5.22 倉敷市(街路樹)
小さな白い花をまばらにつけた円錐花序(えんすいかじょ)を新枝の葉腋(ようえき)から立ち上げる。6個の花被(花弁3個と萼片3個からなるが,明らかな区別がない)は小さく,やや緑色を帯びた白色で目立たない。雄しべは9個あり,基部には黄色い腺体がある。
H15.12.22 岡山市「子供の森」 H14 岡山市「操山里山センター」
冬芽は赤褐色の芽鱗に包まれ,細長い。 樹皮(じゅひ)はあかるい褐色で,やや規則的なたての割れ目がある。
2012.1.21 岡山県高梁市巨瀬町「祇園寺」
本来の自生地は暖地であるが,寺社によく植栽されている。祇園山の標高は550m。こんな場所でも立派に成長し,こんもりとした独特の樹形をつくっている。
2010.6.19 岡山県加賀郡吉備中央町 2012.1.1 岡山県加賀郡吉備中央町
クスノキの芽生え。 吉備高原都市周辺の林内でクスノキを見ることはないが,都市内には逸出と思われる株がある。
見どころ
枝や葉から,防虫剤の樟脳(しょうのう)がとれる。さらに,樟脳からカンフルを精製する。
※樟脳(しょうのう)=テルペン類の一種。化学式 C10H16O クスノキの根や枝を水蒸気蒸留して得る無色透明の結晶。水に難溶,有機溶媒に可溶,特有の芳香をもつ。テレビン油から合成され,医薬品・香料・殺虫剤・防臭剤などに利用する。医薬分野ではカンフルという。 三省堂提供「大辞林 第二版」より
名の由来
「薬の木」の転訛という説がある2)
岡山県情報
岡山県内では,南部を中心に自生するが,中部でも神社などに植栽される。岡山県内のクスノキは本来の自生かどうか疑わしいとする説もある。
メール(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

 もどる ホーム


かのんの樹木図鑑 渓舟の昆虫図鑑

Copyright(C) 2003.9- Kanon All Rights Reserved.

inserted by FC2 system