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上竹のクスノキ

▲主幹といえるような幹はなく、同程度の枝7本程度が、家屋のない方向へ広がっている。
所在地 岡山県加賀郡吉備中央町吉川
資料1 資料2 資料3 資料4 資料5 資料6 作者計測
目通り周囲 4.3m
根回り周囲 6.7m 9.0m
樹高 17m 20m
推定年齢(年) 120-150
調査年 1972 2017.1
指定の種類 なし
調査年の「*」は、資料の発刊された年を示す。 
 クスノキは、古くから神社などに植えられ、天然記念物に指定された巨樹や老樹が多く、高さ20m以上、直径2mにもなる。(1)
 本樹が生育する吉備中央町上竹(かみたけ)は、標高350mに位置し、本来、暖地性のクスノキにはやや冷涼な気候である。本樹は、資料1によると所有者の先祖が、香川県(小豆島)から持ち帰った苗を移植したとされている。今回の調査(2017)においても、所有者から同じ話を確認できた。また、資料1には「主幹に雷が落ちて2本衰弱、枯損。その他生育良好。枝は根元から1m位のところで6本に分かれる」とあることから、衰弱した主幹を補うように、横枝が発達し、その後、主幹も徐々に回復したことから、今のような樹形に成長したのかもしれない。現在のところ、目立った腐朽などはなく、樹勢も極めて旺盛に見える。
 資料6などを見ると、岡山県内において同程度のクスノキはあるが、いずれも県南部にあり、吉備高原の厳しい自然環境の中でこれだけ見事に成長したのは驚きである。 
(参考文献)
資料1 岡山県緑化推進委員会(1972)『岡山の巨樹老木名木』
資料2 三宅一喜(1981)『岡山県の植物文化財』岡山県自然愛護協会
資料3 賀陽町教育委員会(1981)『賀陽の文化財』
資料4 環境庁(1991)『第4回 自然環境保全基礎調査 日本の巨樹・巨木林中国・四国版』
資料5 岡山県環境保健部自然保護課(1992)『巨樹老樹を訪ねて』
資料6 岡山県岡山地方振興局(2002)『樹樹のかがやき』

(1)  高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑3〉,2001年,

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