クスノキ科クロモジ属ダンコウバイ(ウコンバナ,シロヂシャ),LIndera obtusiloba,かのんの樹木図鑑
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 【クスノキ科 クロモジ属】  LIndera obtusiloba
 ダンコウバイ
  
【 壇香梅 】   別名/ウコンバナ・シロヂシャ
 ●落葉低木
 ●高さ:2〜6m
 ●花期:3〜4月 雌雄別株,花は葉の展開前に開く。
 ●果期:9〜10月
 ●分布:本州(関東地方,新潟県以西),四国,九州
参考文献
1) 「山渓ハンディ図鑑3 樹に咲く花 離弁花@」(山と渓谷社) P414
2) 松井宏光,「葉で引く四国の樹木観察図鑑」(高知新聞社)

2010.7.15 岡山県高梁市「臥牛山」
葉は互生(ごせい)。葉身の長さは5〜15p。ふつう上部で3裂するが,切れ込みのない葉もある。
縁は全縁
(ぜんえん)。葉柄は赤味を帯びることが多い。
H16.11.13 岡山県「宇甘渓」 2010.7.15 岡山県高梁市「臥牛山」
秋には独特の色合いに変色する。 裏面は白色を帯び,脈上に長毛が密生する。
H15.8.25 岡山県御津町天満 H15.8.25 岡山県御津町天満
液果(えきか)。花序の形態をうけ,散形状につく。
果柄(かへい)は,先端にいくほど太くなる。
赤色から黒色に熟していく。
H15.8.25 岡山県御津町天満 H16.11.13 岡山県「宇甘渓」
先端に見えるのが,葉芽。その少し下にあるのが花芽である。開花期は3〜4月だが,花芽は真夏から準備されている。 樹皮(じゅひ)の様子。たくさんの皮目(ひもく)が目立つ。
H15.12.14 岡山市「半田山植物園」 2010.3.19 岡山県真庭市見尾
花芽(はなめ・かが)は球形。 葉芽(はめ・ようが)は楕円形。赤褐色の芽鱗に覆われている。
H16.3.12 岡山県「21世紀の森」 H16.3.12 岡山県「21世紀の森」
開花のせまった冬芽。芽鱗(がりん)が割れて,フサフサの毛が見えている。 展開する雄花。小さな花が散形状にまとまってついているのが分かる。
2010.3.19 岡山県真庭市見尾 2010.3.19 岡山県真庭市見尾
H16.3.12 岡山県「21世紀の森」 H16.3.12 岡山県「21世紀の森」
雄花には,雄しべが9個あり,内側に3個,外側に6個ある。
葯は,それぞれに2室ある。
H16.3.12 岡山県「21世紀の森」 H17.3.13 岡山県「半田山植物園」
チョウやハチが活動を始める前の早春に開花することから,花粉を媒介するのはもっぱらハエやアブの仲間 平成17年の開花状況。くしくも昨年と1日違いの来園。昨年よりは若干開花が遅いようだが,もう満開も近そう。
2010.7.15 岡山県高梁市「臥牛山」
見どころ
●葉の大きさや3裂した様子が,アカメガシワ(Mallotus japonicus)(図1)に似るが,ダンコウバイのほうが切れ込みが深い。
●花序はアブラチャン(Lindera praecox)(図2)に似るが,ダンコウバイには花柄がないのに対して,アブラチャンには明確な花柄がある。
図1 図2
名の由来
「本来はロウバイの1品種につけられた名前だが,明治時代に田中芳男がこの木の和名に転用して以来広く用いられている。1)
材に芳香があり,ウメのように早春に咲くことによると思われる。
また,別名のウコンバナ(鬱金花)は,鬱金色の花を付けるという意味2)
岡山県情報
岡山県では北部・中部を中心にほぼ全域に分布する。
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