クロウメモドキ科ケンポナシ属ケケンポナシ,学名:Hovenia tomentella,かのんの樹木図鑑
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 クロウメモドキ科ケンポナシ属】 学名 : Hovenia tomentella
 ケケンポナシ
【 毛玄圃梨 】   別名 / 
 ●落葉高木(らくようこうぼく)
 ●高さ:15〜25m
 ●花期:6〜7月
 ●果期:9〜10月
 ●分布:本州(西部),四国
参考文献 
・高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑4〉,2001年,P509
・狩山俊吾,岡山県のクロウメモドキ科,倉敷市立自然史博物館研究報告,2011年
2008.6.22 岡山県吉備中央町「鳴滝森林公園」
葉は互生
(ごせい)。首は円形または心形,先端は尖る。縁には浅く細かな鋸歯(きょし)が並び,やや波打つことがある。葉身の基部や葉柄(ようへい)には,赤褐色の腺体(せんたい)が数個ある。表面は無毛で,裏面には脈上を中心に毛が密生する。
図鑑では「赤褐色の毛」とあるが,上の写真では白色。鋸歯は浅く,ケケンポナシの特徴を示している。
2005.06.11 岡山県吉備中央町 2005.06.11 岡山県吉備中央町
葉は互生(ごせい)。基部から3本の脈が目立ち,外側の脈からは,羽状に脈が分岐している。やや厚みがあり,光沢がある。基部は円形または切形で,先端は尖っている。 裏面に脈が隆起している。やや白色を帯びている。
2005.06.11 岡山県吉備中央町 2005.06.11 岡山県吉備中央町
拡大してみると脈上に,細かな白い毛が見える。ケンポナシは無毛。しかし,「樹に咲く花」(山と渓谷社)によると,「赤褐色の毛」との記載がある。 葉の基部には,赤い腺点が見える。
2005.06.11 岡山県吉備中央町 2005.06.11 岡山県吉備中央町
縁には,浅い鋸歯(きょし)が並ぶ。ケンポナシは,もう少し粗い。 樹皮(じゅひ)は,ふつう縦の割れ目が入るが,若い木だろうか,あまり割れ目は目立たなかった。
2011.6.27 岡山県高梁市巨瀬町
2011.6.24 岡山県高梁市巨瀬町
枝先と枝の上部の葉腋(ようえき)から集散花序(しゅうさんかじょ)を出す。花弁は5個あり,初めは半開し,やがて反り返る。雄しべは5個あり,これもやがて反り返る。花床には毛が多い。
2009.8.12 岡山県吉備中央町 2009.8.12 岡山県吉備中央町
未熟な果実。肥大化した果軸は,甘みがあり,かつては子ども達のおやつにされていた。 脈上に赤褐色の毛が多く,典型的なケケンポナシと思われる。
2011.10.21 岡山県高梁市巨瀬町
種 名 果実 葉の鋸歯 葉裏の毛
ケケンポナシ 有毛 低く,不明瞭 全体に赤褐色の毛があるか,ほぼ無毛
ケンポナシ 無毛 やや粗い ふつう無毛
葉の特徴は,個体差があり,確実な判断材料にはなりにくいようだ。
名の由来
玄圃(けんぽ)とは,三省堂の辞書によると「中国の崑崙(こんろん)山上にあるという仙人の住む場所」のこと。
岡山県情報
岡山県では吉備高原以北に広く分布する。ケンポナシよりも多い。
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