クマツヅラ科クサギ属クサギ,学名:Clerodendrum trichotomum,かのんの樹木図鑑
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【クマツヅラ科 クサギ属】 | Clerodendrum trichotomum | |
【臭木・常山木】 別名 /クサギナ(臭木菜),クサギリ(臭桐) | ||
●落葉小高木(らくようしょうこうぼく) ●高さ:4〜8m ●花期:7月下旬〜9月 ●果期:10〜11月 ●分布:北海道,本州,四国,九州,沖縄 |
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参考文献 (1) 高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑5〉,2001年,P354 (2) 松井宏光,葉で引く四国の樹木観察図鑑,高知新聞社,2002年,P160 |
「コクサギ」と「クサギ」 クサギと似た名をもつコクサギ(Orixa japonica)は,ミカン科の落葉低木。クマツヅラ科のクサギとは分類上は全く縁遠い。しかし,似た名前を持つのには理由があり,コクサギも葉に独特の匂いがある。もっとも,コクサギの匂いはミカン科だけあって柑橘系の爽やかな香りである。 かつては,コクサギは枝葉を煎じた汁で牛馬を洗いシラミ殺しに利用したといわれている。1枚の葉では爽やかな香りでも,大量に煎じればやはり臭かったのかもしれない。 |
クサギ菜のかけ飯 岡山県吉備中央町(旧加茂川町)ではクサギのことを「クサギナ(クサギ菜)」と呼ぶ。植物名における「菜」は,「ナズナ」「ヨメナ」「ナノハナ」など食用になることを意味している。 事実,吉備中央町には「クサギ菜のかけ飯」と称する郷土料理があり,地元のいくつかのお店でこれを味わうことができる。 春先に採ったクサギの若葉を茹でた後,乾燥させる。食べるときには水で戻して炒め,ご飯にのせていただく。 私は自分で作ったことはありませんが,何度かいただきました。好みは分かれるでしょうが,私は大好きです。 |
茎および葉を生薬名「臭梧桐(しゅうごとう)」,根を「海州常山(かいしゅうじょうざん)」あるいは「蜀漆(しょくしつ)といい,民間薬として煎じて下痢止め,胃のもたれに用いられる。また,痔や腫れものに外用する(2)。 |
枝や葉に独特の匂いあり,臭い木という意味で「クサギ」。葉に触れるだけでも独特の強い匂いが手に残るが,地方によっては若葉が食用にされるなど決して悪臭とは言い切れない。 |
典型的な陽樹であり,岡山県内でも林縁や崩壊地,河川敷など身近なところでふつうに目にする。 |
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