キブシ科キブシ属キブシ,学名:Stachyurus praecox,キブシ科,キブシ属,かのんの樹木図鑑
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 【キブシ科 キブシ属】  Stachyurus praecox Siebold et Zucc.
  キブシ  
【 −− 】 別名 / キフジ,マメフジ,マメブシ
 ●落葉低木(らくようていぼく)〜小高木(しょうこうぼく)
 ●高さ:2〜4m
 ●花期:3〜4月 (雌雄別種)
 ●果期:7〜10月
 ●分布:北海道(西南部),本州,四国,九州 (日本固有種)
参考文献
1) 「山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花A」(山と渓谷社)P612 
H16.11.13 岡山県吉備中央町「宇甘渓」
2011.11.13 岡山県加賀郡吉備中央町「鳴滝森林公園」
葉は互生(ごせい),葉身は長楕円形から卵形で,長さ6〜12p,生育環境や個体差による変異が大きい。葉身に対して葉柄が長く,時に赤味を帯びる。葉先が尾状に伸びることが多い。葉脈はやや弧を描きながら伸びる傾向がある。
うら面にもほとんど毛はないようだ。主脈
(しゅみゃく)も赤みを帯びている。
2006.4.3 岡山県吉備中央町「大平山」
葉の展開より先に,枝先から黄色い小さな花を多数つけた花穂を垂らす。雌雄異株,つまり雄花をつける株と,雌花をつける株がある。
H16.11.13 岡山県吉備中央町「宇甘渓」 H16.11.13 岡山県吉備中央町「宇甘渓」
この時期には,長く伸びた花芽があるので分かりやすい。これははじめ斜上しているが,開花が近くなるにつれて垂れ下がってくる。1本とって数えてみると,34個の花芽がついていた。
H16.3.23 岡山県吉備中央町「宇甘渓」 H16.3.23 岡山県吉備中央町「宇甘渓」
葉の展開前に開花する。総状花序(そうじょうかじょ)をつける。 こちらは,雄花。ツチハンミョウの幼虫らしき昆虫がよく見られた。
H17.4.25 岡山県吉備中央町「宇甘渓」
雌花
4月下旬に入り,ほぼ花も終わり頃。のこっている雌花の子房が少しふくらんできているようだ。
2009.9.27 岡山県 若杉原生林
未熟な果実。黄褐色に熟す。タンニンが多く含まれお歯黒の原料とされた。
H16.3.23 岡山県吉備中央町「宇甘渓」 2010.3.28 岡山県吉備中央町「宇甘渓」
葉芽(はめ・ようが)。2〜4個の芽鱗(がりん)に包まれているということだが,写真はすでに展開が始まっている模様。 展開しはじめた葉芽。花芽はすでに開花している。
2010.3.28 岡山県吉備中央町「宇甘渓」 H16.3.23 岡山県吉備中央町「宇甘渓」
2011.11.13 岡山県加賀郡吉備中央町「鳴滝森林公園」
若い樹皮(じゅひ)には皮目(ひもく)が目立つ。
見どころ
お歯黒に利用
果実にはタンニンが多く含まれ,昔はヌルデの虫こぶである五倍子(ごばいし)の代わりにお歯黒の原料とされた。お歯黒は古代から明治時代末期まで見られた主に女性の化粧法で,歯を黒く染める。
名の由来
木本の「倍子(ぶし)」の意味だろう。キブシもまた,生活に密着した樹木だった。
岡山県情報
吉備高原都市周辺では,谷筋などやや湿り気のあるところで,ごく普通に見かける。岡山県下でも南部ではやや少ないが,全域に自生する。
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