カキノキ,学名:Diospyros kaki,カキノキ科,カキノキ属,かのんの樹木図鑑
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 カキノキ科 カキノキ属】 Diospyros kaki Thunb.
  カキノキ 
【 柿の木 】   別名 / カキ 
 ●落葉高木(らくようこうぼく)
 ●高さ:10m
 ●花期:5〜6月 雌雄同株
(しゆうどうしゅ)
 ●果期:10〜11月
 ●分布:中国原産説がある。本州,四国,九州
参考文献:「山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花」(山と渓谷社)p184
2008.6.25 岡山県吉備中央町
葉は互生
(ごせい)。基部はくさび形または,円形。先端は短く尖る。縁は全縁(ぜんえん)で,多少波打つ。表面は褐色の毛が散生,裏面は短毛が密生しており,特に脈上には多い。
複雑にうねった枝ぶりは,カキノキの特徴。
H15.2.7 岡山県加茂川町豊岡上 H15.2.7 岡山県加茂川町豊岡上
葉脈はやや弧を描くようにのびている。落葉樹だが表面の光沢は強い。 若葉の展開
H15.6.1 岡山県佐伯町「自然保護センター」 H16.5.30 岡山県吉備高原「21世紀の森」
雌花(めばな)。雄花よりも大きく,萼片(がくへん)も目立つ。 今年も,気がつけば雌花だけしか写真を撮っていなかった…。
2005.5.29 岡山県「自然保護センター」
雄花。雌花よりも小さく細長い釣鐘型。数個ずつ葉腋(ようえき)につく。雄しべは16個あるらしい。
H15.2.7 岡山県加茂川町豊岡上 H14.12 岡山県長船町「長船美しい森」
若い果実(かじつ)には,渋味の成分であるタンニンを多く含まれる。この時点で食べられては困るわけだ。 熟すと,タンニンが抜けて甘みが増してくる。それに伴って,赤く色づき,ヒヨドリやツグミなどに「もう食べられるよ。」と,サインを送るわけだ。
H16.10.1 岡山県吉備中央町
完全に熟した果実。熟柿(じゅくし)と呼ばれる。ハエやハチがたくさん集まっていた。大きい穴を開けたのはカラスやヒヨドリの類だろう。
H16.11.12 岡山県吉備中央町 H16.11.12 岡山県吉備中央町
カキノキの紅葉は,赤や黄色,緑色が色とりどりに混じり,独特の模様を作る。 葉裏の様子。
うら面全体に微細な毛がある。
H15.11.13 岡山県吉備中央町豊岡上 H15.11.13 岡山県吉備中央町豊岡上
葉を互生(ごせい)につける樹木の場合,枝痕(しこん)があることが,仮頂芽の根拠になる。 頂芽(ちょうが)はなく,枝先には仮頂芽をつける。
仮頂芽とは,先端に近い側芽が頂芽の代わりをしているもの。
2007.2.14 岡山県吉備中央町「大平山」 2017.7.20 吉備中央町上加茂
樹皮は暗褐色で,縦長な鱗片状に割れる。 奥谷の流れ柿
(吉備中央町指定天然記念物)

●見分けるポイント●

  1. 普段はよく見慣れているカキノキの葉だが,よくみると際だった特徴もなく,山中で出会うと意外と迷わされる。全縁(ぜんえん)であることや,特徴のある側脈(そくみゃく)や網状脈(もうじょうみゃく)が手がかり。
● 備 考 ●
  1. 甘柿では,「富有(ふゆう)」,「次郎(じろう)」。渋柿では,「甲州百目」「平核無」「四溝」「堂上蜂屋」などが有名な品種。
     
  2. ヤマガキ(var.sylvestris)は,カキノキの変種という扱い。
     
  3. 「里古りて柿の木持たぬ家もなし(松尾芭蕉)」の俳句の通り,田舎ではどこの家でも植えている。

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