ジンチョウゲ科ミツマタ属ミツマタ,学名:Edgeworthia chrysantha,by.かのんの樹木図鑑
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 ジンチョウゲ科 ミツマタ属】  Edgeworthia chrysantha
  ミツマタ 
【 三叉 】 別名/ヤナギ,ムスビキ(結香),英名/Paper Bush 
 ●落葉低木
 ●高さ:2m
 ●花期:3〜4月
 ●果期:6〜7月
 ●分布:中国〜ヒマラヤ原産。
       ※室町時代に渡来,和紙の原料として栽培された。
参考文献
1) 「山渓ハンディ図鑑4 樹に咲く花 離弁花A」(山と渓谷社)P590
2) 松井宏光,「葉で引く四国の樹木観察図鑑」(高知新聞社)P278
3) 森の花を楽しむ101のヒント 峠田宏監修(日本森林技術協会編)P156
H16.3.6 岡山県吉備中央町
かつて,和紙の材料として栽培された畑が,今でも点々と残っている。かつて,岡山県は高知県などとともにミツマタの栽培が盛んな地域だった。このようなミツマタ畑が延々と広がる風景も吉備高原で普通に見られたのかも知れない。
2006.12.11 岡山市「半田山植物園」 H17.1.28 岡山県吉備中央町
つぼみは初め苞(ほう)に包まれているが,やがて苞が開いてつぼみが現れる。 花芽は大きい。薄霜の中,来るべき春にそなえている。花芽の隣に細く尖っているのが葉芽。
2010.3.28 岡山県久米郡美咲町西川
H17.3.13 岡山市「半田山植物園」
 小さな花が30〜50個集まった頭状花序(とうじょうかじょ)を枝先につける。両性花(りょうせいか)
 黄色い部分は,花弁に見えるのが,花弁ではなく萼片
(がくへん)だというから驚く。(花弁はないらしい。)もっとも,ここまで美しい萼片を見せられると,「花弁」というのは発生した部分をもとに人間が付けた名称であり,植物にとっては,同じはたらきをどの部分で行うかの違いだけだ…という思いが強くなる。
 まだ,端から開花が始まったばかりで,満開とはいかない状態。吉備中央町ではまだつぼみだから,やはり岡山市は暖かいと実感する。
2009.5.23 岡山県西粟倉村 H15.5.25 岡山県自然保護センター
葉は互生(ごせい)。長楕円形まはは,披針形で,長さ5〜20p。先端は細長く,基部はくさび形。縁は全縁(ぜんえん) 両面に絹毛があるが,特に裏面に多い。
2005.5.4 岡山県「津黒高原」 H16.5.2 岡山県自然保護センター
まだ若い果実(かじつ)。緑色の部分が果実(核果)。愕筒に包まれて守られる。次第に萼が裂けて,緑色の果実が顔をのぞかせる。(右写真ではうっすらと確認できる。)
2010.3.28 岡山県久米郡美咲町西川 2010.3.28 岡山県久米郡美咲町西川
灰褐色で,横向きの皮目(ひもく)があり,縦に筋がある。 3つに分岐する枝。特に本年枝(ほんねんし)は必ずそうなる。
2010.3.28 岡山県久米郡美咲町西川
展開を始めた葉芽。
見どころ
コウゾ,ガンピと並ぶ和紙の材料として知られている。日本には室町時代に中国から渡来し,西日本を中心に栽培されてきた。ミツマタの樹皮を原料にした和紙は,すべらかで強いため,お札(日本銀行券)や株券の原料として用いられる。
●花の美しさにも人気があり,ベニバナミツマタ(アカバナミツマタ)という萼の内側が赤色を帯びた園芸品種もある。
名の由来
●枝が3つに分かれることに由来。
岡山県情報
岡山県内では,中部から北部で野生化している。
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