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2005.8.24 岡山市御津町虎倉 |
葉には,切れ込みのある葉と,ない葉がある。
この切れ込みを,雌雄の判断に用いる俗説があるが,これは間違い。(切れ込みのある葉を袴(はかま)になぞらえて雄株,切れ込みのない葉をスカートになぞらえて雌株とする)
一般的には,徒長枝(とちょうし)や若い木など栄養状態のよくない葉に,切れ込みが多い。 |
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2005.8.24 岡山市御津町虎倉 |
種子は「銀杏(ぎんなん)」と呼ばれ,食用にされる。裸子植物なのでもちろん果実(かじつ)とは言えない。果肉のように見え悪臭を放つのは,外種皮(がいしゅひ)。固い殻の部分が中種皮,食用になるのは内部の胚乳といわれる部分である。デンプン質で栄養価も高い。
上の写真は,まだ熟していない種子。 |
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2005.9.19 岡山市御津町虎倉 |
種子は,成熟すると黄色にやや粉を吹いたようになり落下する。
外種皮は多肉質で,悪臭をもつだけでなく,ギンクゴール酸,ビローボールなど「かぶれ」の原因となる物質を含むので,素手では触れない方がよい。
このような特徴をもつ外種皮は,動物の食害を防ぐ働きをもつと考えられるが,タヌキの「溜め糞」には,消化されずに排出されたカキの種などと共に,多くのギンナンを見かける。中種皮は硬い殻質で消化されないので,内部の胚乳は守られる。そうなると,タヌキはイチョウの種子散布に一役買っていることになり,くさい外種皮は種子散布の働きをもつとも言える。 |
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2005.9.19 岡山市御津町虎倉 |
2005.11.15 岡山県吉備中央町 |
樹皮はごつごつとし,縦向きに深い割れ目ができる。 |
秋の黄葉も見事。 |
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2006.12.25 岡山市「生涯学習センター」 |
落葉したイチョウの木を見上げてみると,枝に短い枝がたくさん付いているのに気付く。これは,イチョウの短枝(たんし)。短枝とは,節間が短縮した枝のこと。イチョウの葉は,短枝に束生(そくせい)する。
ちなみに,短枝がたくさんついている長い枝は,長枝(ちょうし)といわれる。 |
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2010.3.19 岡山県真庭市二宮 |
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● 備 考 ●
- 別名の「鴨脚樹」は,葉の形を鴨の脚に準えたもの。「鴨脚」の中国音「イーチャオ」が宋元時代に僧侶の手で日本に伝わり「イチョウ」となったという説が有力だそうだ。(参考:東京書籍「木の名の由来」(深津正・小林義雄))
(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです
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