イチョウ科イチョウ属イチョウ,学名:Ginkgo biloba,by.かのんの樹木図鑑
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 【イチョウ科 イチョウ属】 学名 : Ginkgo biloba
 イチョウ
【 銀杏・公孫樹・鴨脚樹 】   別名 / ギンギョウ
 ●落葉高木
 ●高さ:30m
 ●花期:4〜5月 (雌雄異株)
 ●種子:10〜11月
 ●分布:中国原産とされるが,自生地は不明
参考文献
1) 山と渓谷社「樹に咲く花」
2) 東京書籍「木の名の由来」(深津正・小林義雄)

2005.8.24 岡山市御津町虎倉
 葉には,切れ込みのある葉と,ない葉がある。
この切れ込みを,雌雄の判断に用いる俗説があるが,これは間違い。(切れ込みのある葉を袴(はかま)になぞらえて雄株,切れ込みのない葉をスカートになぞらえて雌株とする) 
 一般的には,徒長枝(とちょうし)や若い木など栄養状態のよくない葉に,切れ込みが多い。
2005.8.24 岡山市御津町虎倉
 種子は「銀杏(ぎんなん)」と呼ばれ,食用にされる。裸子植物なのでもちろん果実(かじつ)とは言えない。果肉のように見え悪臭を放つのは,外種皮(がいしゅひ)。固い殻の部分が中種皮,食用になるのは内部の胚乳といわれる部分である。デンプン質で栄養価も高い。
 上の写真は,まだ熟していない種子。
2005.9.19 岡山市御津町虎倉
種子は,成熟すると黄色にやや粉を吹いたようになり落下する。
外種皮は多肉質で,悪臭をもつだけでなく,ギンクゴール酸,ビローボールなど「かぶれ」の原因となる物質を含むので,素手では触れない方がよい。
このような特徴をもつ外種皮は,動物の食害を防ぐ働きをもつと考えられるが,タヌキの「溜め糞」には,消化されずに排出されたカキの種などと共に,多くのギンナンを見かける。中種皮は硬い殻質で消化されないので,内部の胚乳は守られる。そうなると,タヌキはイチョウの種子散布に一役買っていることになり,くさい外種皮は種子散布の働きをもつとも言える。
2005.9.19 岡山市御津町虎倉 2005.11.15 岡山県吉備中央町
樹皮はごつごつとし,縦向きに深い割れ目ができる。 秋の黄葉も見事。
2006.12.25 岡山市「生涯学習センター」
落葉したイチョウの木を見上げてみると,枝に短い枝がたくさん付いているのに気付く。これは,イチョウの短枝(たんし)。短枝とは,節間が短縮した枝のこと。イチョウの葉は,短枝に束生(そくせい)する。
ちなみに,短枝がたくさんついている長い枝は,長枝(ちょうし)といわれる。
2010.3.19  岡山県真庭市二宮

● 備 考 ●

  1. 別名の「鴨脚樹」は,葉の形を鴨の脚に準えたもの。「鴨脚」の中国音「イーチャオ」が宋元時代に僧侶の手で日本に伝わり「イチョウ」となったという説が有力だそうだ。(参考:東京書籍「木の名の由来」(深津正・小林義雄))

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