ハイノキ科ハイノキ属サワフタギ,学名:Symplocos chinensis ,かのんの樹木図鑑
 もどる ホーム ←検索サイトから来られた方は,ホームへおいで下さい!

ハイノキ科 ハイノキ属】 学名:Symplocos chinensis Druce f. pilosa Ohwi
  サワフタギ  
【 沢蓋木 】   別名 / ルリミノウシコロシ, ニシゴリ
 ●落葉小高木
 ●高さ:2〜4m
 ●花期:5〜6月
 ●果期:秋
 ●分布:北海道,本州,四国,九州
参考文献
「山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花」(山と渓谷社)P215 ※1
「葉で引く 四国の樹木観察図鑑」(高知新聞社)P320 ※2

2015.6.6 岡山県立森林公園
2005.9.23 岡山県立森林公園
タンナサワフタギ(S. coreana)とサワフタギの葉は非常によく似ていてなかなか区別が難しいが,果実を見ると一目瞭然。サワフタギの果実は鮮やかな藍色になるのに対して,タンナサワフタギは黒色に熟す。
果実は,核果(かくか)で,中には褐色の核(かく)がある。
H16.11.9 岡山県吉備高原
葉は互生(ごせい)し,倒卵形または楕円形。表面には,毛が多くざらつく。
裏面の脈上には毛が多いが,うら面全面に縮れたような毛が密生している。一見アオハダとも似た光沢もあるが,アオハダの毛は脈上にだけ見られる。
H16.11.9 岡山県吉備高原 H16.11.9 岡山県吉備高原
●見分けるポイント●
 タンナサワフタギS. coreana)と本種は近縁種であり非常によく似ている。
裏面の様子
  1. タンナサワフタギは,葉の先が尾状に長く伸びる。鋸歯が高く,先端がやや内側に向かう傾向がある。サワフタギは,これと逆で,葉の先はあまり長くなく,鋸歯は低い。また,鋸歯の先端はやや外側に向かう。葉の質は,サワフタギの方が厚くしっかりとしている。(ただし,これは一般的な傾向であり個体差や,同一個体の中でも環境差による変化がいくらも見られるので,複数の葉で比較してみる必要がある)
     
  2. タンナサワフタギの果実は鮮やか藍色,サワフタギは黒色。
●名前の由来●
  1. 別名「牛殺し」の意味は…
    「サワフタギ」は,沢をふさぐほどに繁るという意味。興味を引くのは別名の「ルリミノウシコロシ」。これは,漢字で書くと「瑠璃実の牛殺し」。「瑠璃実」は,サワフタギの鮮やかな藍色の果実を指していると思われる。「牛殺し」は,バラ科のカマツカの別名でもあり,粘りのある丈夫な材が牛の“はなぐり”に用いられたことによる。従って,「ルリミノウシコロシ」は,“瑠璃色の実をつける牛のはなぐりに用いるのに適した木”といったところだろう。
    また,「ニシゴリ」は,漢字では「錦織」。これは本種の木灰が紫根染めの媒染剤として用いられたことによる。(※1)

(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

 もどる ホーム


Copyright(C) 2003.9- Kanon All Rights Reserved.

inserted by FC2 system