エゴノキ科アサガラ属アサガラ,学名:Pterostyrax corymbosa,by.かのんの樹木図鑑
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 エゴノキ科 アサガラ属】 学名 :Pterostyrax corymbosa
 アサガラ
【 麻殻 】   地方名 / スクモギ,トウミョウ(4)  
 ●落葉小高木(らくようしょうこうぼく)
 ●高さ:6〜10m
 ●花期:5〜6月
 ●果期:10月
 ●分布:本州
(近畿地方以西),四国,九州
参考文献
(1) 高橋秀男ほか,「山渓ハンディ図鑑5 樹に咲く花」(山と渓谷社)PP196-197
(2) 岡山県編,岡山県野生生物目録2009,岡山県生活環境部自然環境課,2009年
(3) 狩山俊吾著,岡山県の樹木図鑑,倉敷市立自然史博物館,2009年
(4) 千葉喬三監修,山陽新聞社,岡山の樹木,1989年,P48

2012.5.26 岡山県高梁市川上町
葉は互生(ごせい)。長さ8〜18pの広楕円形で,先端は短くとがり,基部は円形からくさび形。縁には浅い鋸歯(きょし)がある。両面に星状毛(せいじょうもう)が散生する。葉脈は5〜8対。網状脈はあまり隆起しない。
質感はごわごわした感じ。この時期にして,すでに食害を受けた葉が多かった。
2011.11.20 岡山県高梁市川上町
どのアサガラの木も葉は激しい虫食い状態だった。いったい何が食べたのだろうか?まともな葉はほとんどない状態だった。
2012.5.26 岡山県高梁市川上町
花冠は白色で5深裂する。雄しべは10個あり,内側の5個は外側の5個よりもやや短い。黄色い葯(やく)が花序全体を目立たせている。花柱は1個。
2012.6.10 岡山県高梁市川上町
花冠と雄しべが脱落し,雌しべだけが残っている。
2011.11.20 岡山県高梁市川上町
2011.10.23 岡山県高梁市川上町
果実は宿存(花期が過ぎても落ちない)する萼(がく)に包まれている。灰褐色で表面には星状毛(せいじょうもう)が密生し,5個の稜がある。先端には花柱が残る。
オオバアサガラの果実には10個の稜があり,長毛がある。
2011.10.23 岡山県高梁市川上町 2011.11.20 岡山県高梁市川上町
冬芽は裸芽(らが)。表面には細かな星状毛(せいじょうもう)が密生する。また,若い枝にも細かな星状毛がある。
2011.10.23 岡山県高梁市川上町
落葉樹林内の渓流周辺などやや湿ったところに生育する。樹皮は縦に浅く裂ける。
2012.4.28 岡山県高梁市川上町
展開したての新葉。開花は間もなく。
果実
葉身 側脈 葉裏の網状脈 長さ
アサガラ 10-20p 5-8対 あまり
隆起しない
10o 倒卵形 5個  
オオバアサガラ 8-18p 8-12対 隆起する 7o 狭倒卵形 10個 長毛が目立つ
岡山県内には両種とも分布するが,オオバアサガラは県北でふつう,中部にも分布する。アサガラは中部のみ。(2)
材は柔らかく,均質。箸やマッチの軸に使われる(1)
名の由来
枝が折れやすいのを麻の茎にたとえたとされる(1)
*確かに枝は折れやすく,写真を撮ろうとして枝葉をちょっと引き寄せただけで折れてしまった。
岡山県情報
岡山県では高梁市など北・中部に散在する。岡山県版レッドデータブックで準絶滅危惧(2)

私は,高梁市川上町,吉備中央町の一部で本種を確認している。
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