ブナ科コナラ属ツクバネガシ,学名:Quercus sessilifolia,by.かのんの樹木図鑑
 もどる ホーム ←検索サイトから来られた方は,ホームへおいで下さい!

 【ブナ科 コナラ属】  Quercus sessilifolia
  ツクバネガシ 
【 衝羽根樫 】   別名 / メンガシ
●常緑高木
●高さ:20m
●花期:4〜5月
●果期:翌年の秋
●分布:本州
(宮城・富山県以西),四国,九州
参考文献
(1) 高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑3〉,2001年,P252
(2) 松井宏光,葉で引く四国の樹木観察図鑑,高知新聞社,2002年,P371
(3) 千葉喬三監修,山陽新聞社,岡山の樹木,1989年,P219
葉身9.5p,葉柄1p,幅2.5p (05/01/16)
2009.11.7 岡山県吉備中央町
2012.2.11 岡山県総社市「御前神社」
H15.12.14 岡山市「半田山植物園」 H15.12.14 岡山市「半田山植物園」
H17.1.14 岡山市「半田山植物園」 2012.2.11 岡山県総社市「御前神社」
葉は互生(ごせい)。葉身は細長く,長さ5〜12cm。先端はやや尾状にとがる。厚みがあり質は堅い。
鋸歯は葉の上部に鈍い鋸歯
(きょし)がまばらにあるか,全縁(ぜんえん)
葉の縁は裏面に向けてやや反り,お皿のようになっている。主脈は裏面に隆起する。
葉柄は4〜12oとアカガシよりも明らかに短い。
両面ともはじめ有毛だが,後に無毛。
2012.2.11 岡山県総社市「御前神社」 2009.11.7 岡山県吉備中央町「川合神社」
堅果は長さ約1.5p。殻斗(かくと)には,同心円状の輪があり,ビロード状の毛が密生している。
2012.2.11 岡山県総社市「御前神社」
2012.2.11 岡山県総社市「御前神社」
樹皮は灰色っぽく,皮目(ひもく)がある。成木では皮目が縦に連なり割れ目を形成する。さらに老木では不規則に剥がれ落ちる。若木ではアラカシ,老木ではアカガシと見紛いそうな雰囲気。
2012.2.11 岡山県総社市「御前神社」 H15.12.14 岡山市「半田山植物園」
冬芽はほかのカシ類に比べて細長く,見分ける際の手がかりになる。
2011.5.5 岡山県吉備中央町 2012.2.11 岡山県総社市「御前神社」
昨年の春発芽した株。新しい葉が展開している。 高さ20p程度の幼木。御前神社の樹林ではさまざまな成長段階のツクバネガシが見られた。
2012.2.11 岡山県吉備中央町「川合神社」
川合神社の境内にあるツクバネガシの老大木。根元は大きなうろになっている。
葉にはこれといった特徴がなく見分けにくい樹種のひとつだろう。
私は葉の縁がやや裏面に反り返っている点を手がかりにしている。ただし,幼木ではこの特徴は表れにくいようだ。
細長い紡錘形の冬芽はほかのカシ類と異なる特徴である。ただ,カゴノキ(クスノキ科)の冬芽と形や大きさが似ており注意が必要。ただ,芽鱗の形が異なる。また,葉の質感は明らかにツクバネガシが堅く,カゴノキはしなやか。
▼カゴノキ(クスノキ科) ▼ツクバネガシ(ブナ科)
ツクバネガシとアカガシの雑種と考えられるものをオオツクバネガシ(Q.takaoyamensis)と言う。葉はツクバネガシに似るが葉柄が長い(2)
材は重く,紫檀(したん)の模擬材にされる。(3) 木目が美しいので器具材,楽器材,床柱など利用される。シイタケの原木にも利用される。(1)(2)
名の由来
葉が枝先に集まって付く様子を,正月の羽子板遊びの衝羽根(つくばね)に見立てたとされる。(1)
岡山県情報
岡山県内では,主に中部に分布するが稀。(3)
(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです

 もどる ホーム


Copyright(C) 2003.9- Kanon All Rights Reserved.

inserted by FC2 system