バラ科サクラ属ウワミズザクラ,学名:Prunus grayana,かのんの樹木図鑑
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【バラ科 サクラ属】 | Prunus grayana | |
【 上溝桜 】 別名/ハハカ,コンゴウザクラ,ゴテンザクラ | ||
●落葉高木(らくようこうぼく) ●高さ:15〜20m ●花期:4〜5月 ●果期:8〜9月 ●分布:北海道(石狩平野以南),本州,四国,九州(熊本県南部まで) |
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参考文献 (1) 高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑3〉,2001年,P532 (2) 松井宏光,葉で引く四国の樹木観察図鑑,高知新聞社,2002年,P339 (3) 深津正,小林義雄著,木の名の由来,東京書籍,1993年 |
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クマリンの香り ウワミズザクラ樹皮を傷つけるとクマリンの香りがする。 ※クマリン=マメ科,セリ科などの植物に含まれる芳香族化合物。干し草や塩漬けの桜の葉の香りの本体で,香料原料に用いられる。 (三省堂提供「大辞林 第二版」より) |
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杏仁香・杏仁香酒 新潟県では,つぼみの塩漬けを杏仁香・杏仁子(あんにんご)といい食用にする。また,果実酒は杏仁香酒(あんにんご酒)という。 では,なぜ杏仁(あんにん)なのか? 杏仁豆腐で知られる杏仁(あんにん)は,アンズの種子から採れるわけだが,その匂い成分は「ベンズアルデヒド」というものだそうだ。この匂いが,ウワミズザクラの「クマリン」の匂いと似ていることから,杏仁香と言われるようになったらしい。 材は硬く,器具材,彫刻材,桜皮細工(かばざいく),床柱などに利用される。 |
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「上溝桜」(ウワミゾザクラ)の転訛とされ,かつて亀甲占いで輪切りにした材に溝を掘って使用したことに由来すると言われている。(2) しかし,深津氏,小林氏はこれは誤りで,材そのものに溝を掘ったのではなく,鹿の肩甲骨に溝を掘り,それを燃やす材としてウワミズザクラが用いられたと指摘している。(3) 俗説としているが,花序が垂れた様から「上不見桜」(=上を見ない桜)という説も紹介されている(3)。 |
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岡山県内では県北・中部の山地に自生する。日当たりが良く,やや湿り気のある谷筋を好む。 | ||||||||||||
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