サンショウウオ目サンショウウオ科カスミサンショウウオ,学名:Hynobius nebulosus,かのんの樹木図鑑
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カスミサンショウウオ

サンショウウオ目 サンショウウオ科
学名 : Hynobius nebulosus
分   布 本州(鈴鹿山脈以西の西日本),四国北東部,九州北西部
生息環境 山林
そ の 他 岡山県版RDBで危急種に指定されている。岡山県内では全域に分布。
参考文献:「岡山県野生生物目録2003」

2005.3.19 岡山県「半田山植物園」
体長は7〜11p。尾に黄色いラインがあるのが特徴。12〜3月頃,丘陵地や水田わきの溝などに産卵する。水中での生活はこの時期に限られ,普段は水辺近くの林の中で生活している。また,産卵はふつう止水域で行われる。したがって,森林から連続した浅い止水域があることが繁殖の条件になる。
2005.3.19 岡山県「半田山植物園」
卵は水中の枯れ枝などに産み付けられる。バナナ状の透明な袋が1対つき,それぞれの袋の中に数10個ずつの卵が入っている。卵は産卵後約1ヶ月でふ化する。
 2006年の観察
2006.3.4 岡山県「半田山植物園」
今年初めて,半田山を訪れてみた。すでに,2個の卵塊が水中の木の枝に産み付けられていた。まだ,黒い球形をしており,産卵後間もないと思われる。
この同じ場所に,ニホンアカガエルの卵塊は多数,ニホンヒキガエルの卵塊が1つ確認できた。
2006.3.18 岡山県「半田山植物園」
「カスミサンショウウオの観察会 in 半田山植物園」
2週間後,観察会に訪れてみると,以前見た2個の卵塊は随分と成長が進んでいた。新たに数個の卵塊(4〜5個に思えた)を確認した。また,ラッキーなことに水中でメスを待つオスを1個体確認できた。メスは産卵後すぐに林に戻るが,オスは水中で次々にやって来るメスを待つのだそうだ。
2006.4.16 岡山県「半田山植物園」
もっと早く訪れたかったのだが…久々に足を運んだ。
ニホンアカガエルのオタマジャクシのみが目立って,はじめはなかなか見つけられなかった。じっと目を凝らしていると…「いたっ!」思っていたよりもずっと小さかった。色も地面の色にとてもよく似ていて目立たない。大きさはおよそ20o。大きな目玉と外鰓(がいさい)が目立つ。
右写真は裏からの観察。内臓が透けて見える。詳しくは分からないが,腸にいっぱいはいっているのがよく分かる。
 岡山県高梁市での確認
2012.3.20 岡山県高梁市
確認した場所は放棄水田。周辺の木の繁りぐあいから放棄後10年近く経過しているのではないかと思われるが定かではない。山の斜面に位置する小さな棚田であるが,湿地として保たれているのはわずか。ほとんどはササ原となり乾燥が進んでいる。また,うまく湿地になっていても産卵に適当な溜まりはめったにない。今回卵塊が確認できた溜まりはおそらくイノシシがつくったものだろう。
  岡山県高梁市での確認2
2012.3.20 岡山県高梁市
スギ・ヒノキの人工林内にできた水たまり。卵塊を1組,成体1匹確認できた。階段状になった地形からここも以前は水田だったと思われる。
  岡山県吉備中央町での確認
2012.3.31 岡山県吉備中央町
湿地化した放棄水田に多数の卵のうがあった。成体も1匹確認できた。
   岡山県高梁市での確認3
2012.4.2 岡山県高梁市(東部)
放棄水田の「やねみぞ」に5対の卵のうを確認した。アカガエルの卵塊も多数あった。ほかにはニホンイモリ,オオコオイムシなど。カスミサンショウウオの成体は確認できなかった。
(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです。

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