塩坪八幡神社の社叢,かのんの樹木図鑑
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岡山県高梁市巨瀬町の八幡神社。地元では塩坪八幡(しおつぼはちまん)神社と呼ぶ。
▲社務所 ▲本殿
隣接する巨瀬小学校のグラウンドから社叢を望む。わくわくするような巨木が立ち並んでいる。残念ながら神社の裏手はヒノキの人工林になっていて,見た目ほど範囲は広くない。
高木層(こうぼくそう)
高木層の優占種(ゆうせんしゅ)はケヤキ。林縁(りんえん)ではアラカシが大木に成長してきている。
▲ケヤキ(ニレ科)の大木
優占種(ゆうせんしゅ)はケヤキ。中には写真のように何度も伐採と萌芽更新(ほうがこうしん)を繰り返したような大木があった。言わばケヤキ版の山親父(やまおやじ)である。
▲ケヤキ(左),アラカシ(ブナ科)(右)
ほぼ同じ太さの2種類の樹木が並んで立っている。
▲イヌシデ(カバノキ科)
イヌシデもそこそこの大木があった。ツル植物が多くからんでいて分かりにくい。
亜高木層(あこうぼくそう)
比較的多かったのがヤブツバキ。数は少ないがオオモミジ,イヌザクラ,リンボク,ナナミノキ,シャシャンボなどが見られた。
▲イヌザクラ(バラ科)(手前),シャシャンボ(ツツジ科)(奥)
参道の脇にあった。植栽されるような樹種ではないと思うが…。
▲オオモミジ(カエデ科)
これもなかなかの大木。参道に近い位置なので植栽かもしれない。
低木層
林床の大部分はメダケ(←たぶん)に覆われている。部分的にはアオキが多いところがあった。ナワシログミ,ヒサカキ,テイカカズラ,ヤブコウジ,ツタ,ジャノヒゲなどが見られた。
社叢林といっても,冒頭のケヤキからもうかがい知れるように,そんなに遠くない昔に伐採されていた歴史があるようだ。しかし,ケヤキやアラカシはかなりの大木に成長していることから,ここしばらくは人の手はほとんどはいっておらず,着実に遷移が進みつつあるように思う。しかし,まだまだアラカシよりはケヤキの方が広範囲を占めており,林床はうっそうとした藪になっている。
参考・引用文献
(1) 高橋秀男・勝山輝男監修『樹に咲く花』山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑3〉,2001年
(2) 千葉喬三監修,山陽新聞社,岡山の樹木(上),1989年
(3) 狩山俊吾著,岡山県の樹木図鑑,倉敷市立自然史博物館,2009年
(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです。
 
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