幻住寺自然保護地域,岡山県久米郡美咲町北,かのんの樹木図鑑
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幻住寺 自然保護地域
所在地: 岡山県久米郡美咲町北
岡山県久米郡美咲町北の幻住寺山に位置し,周辺の樹林は「郷土自然保護地域」に指定されている。

▲幻住寺とその背後の樹林
照葉樹のもこもことした樹冠の中に,落葉樹が交じる。案内板の説明の通り,常緑広葉樹を主体とし,落葉広葉樹が混交した樹林が形成されていることがうかがわれる。
この地域は,幻住寺山(標高510m)にある幻住寺を中心とする地域で,全域にわたって急峻な地形を呈し,流紋岩を母岩とする土壌が分布しています。幻住寺は,後醍醐天皇の命名といわれ,奈良時代に建立されたと伝えられる由緒ある禅宗寺で,作州南部の三大名刹の一つとされています。寺の背後には,スジダイアカガシなどの巨樹が点在する常緑広葉樹を主体として,落葉広葉樹を混交する原植生に近い樹林が形成され,寺院と一帯となって,すぐれた自然環境をとどめています。 (右案内板より)
▲幻住寺の境内の脇にある山道を行くと…
スダジイの老大木がいきなり目に飛び込んできた。これだけのスダジイが樹冠のほぼ全部を見せているのは珍しい。林縁に位置し,競争相手もなかったのか伸び伸びと四方に枝を伸ばしている。
▲少し進むともう1本スダジイが…。これもすごい迫力。スダジイの裏手にはアカガシの老大木がある。県南に多いスダジイと,県中部以北の標高の高いところを好むアカガシが並んでいる様はやや奇異に思えるが,これがこの樹林を象徴している姿である。
木の根返りしたアカガシ。まだ完全には返っていないのでしばらくは枯れずに頑張るだろうが,もともと枝が伸びていたところには,ぽっかりとギャップができていた。
▼高木層の主役はアカガシとスダジイだが,いろいろな落葉広葉樹が混じっているのがこの樹林の特徴である。私の観察ではアカシデ,コナラ,ヤマザクラなどが高木層まで達し,亜高木層ではリョウブが見られた。
▲アカシデ(カバノキ科) ▲コハウチワカエデ(左)とコナラ(中央)
リョウブ(リョウブ科) ヤマザクラ(バラ科)
▲林縁に近く,ある程度の日照量のある林床ではツルシキミ(ミカン科)が大きな群落をつくっていた。
▲林床にスギの若木が多いのが目についた。隣接地にはヒノキの植林地が見えた。人工林から入り込んでるのかも知れない。
▲山頂部は,コナラを主体とする雑木林になっており,そこだけぽっかりと明るかった。コナラのほかには,アベマキ,ソヨゴ,アセビ,ヒサカキ,アカシデ,ウリハダカエデなど雑木林でおなじみの樹木が見られた。林床にはツルシキミが何カ所も大きな群落をつくっていた。
定期的に伐採されたことでできた空間にも見えるが,風雪に晒される山頂部ゆえに照葉樹林が発達しにくかったのかもしれない。
(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです。

 

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