ヤブラン

ユリ科 ヤブラン属 (多年草)
学名:Liriope platyphylla
(藪蘭)
 別名/−−
花 期  8〜10月
分 布 本州・四国・九州・沖縄
生育地 山野の木陰
参考文献:山と渓谷社「野に咲く花」P440


H16.8.26 岡山県吉備中央町豊岡上
2006.8.18 岡山県「高梁美しい森」
湿り気のある林縁で撮影。まだほとんどがつぼみだった。花茎は立ち上がり、小さな薄紫色の花が総状につく。
H16.9.11 岡山県吉備高原 2006.8.18 岡山県「高梁美しい森」
花被片(かひへん)が6個(前面にある3個が花弁、背面にある3個が萼片),雄しべも6個ある。雄しべは下方に偏り、上部の隙間から雌しべが上向きに反り返って付く。
※右写真は花弁が5個の変わり花
H15.10.5 岡山県御津町 H17.3.6 岡山県「宇甘渓」
 河川近くのニワウルシの木陰で撮影。
 これはまだ緑色をしているが,最終的にはツヤのある黒色になる。
 ヤブラン属とジャノヒゲ属は,果皮が薄く脱落しやすいという特徴をもつ。果実に見えるのは,種子。ただ,この時点で果皮が脱落しているのかどうかは不明。
もう,ほとんど果期は終わっているだろうが,未だに残っているものもあるようだ。黒く熟した時点では明らかに果皮は脱落している。


 我が家の庭にも植えた覚えのないヤブランがある。おそらく鳥が運んできたのであろう。
 ただ,黒いのは種子であるから,鳥にとって食用になる部分はない。鳥散布をねらうのなら果肉を充実させるのが普通だが、ヤブランはその労力を省き、美味そうな艶のある黒色で鳥をだましているとも言える。
 また,黒い種子は,比較的容易に,バラバラと脱落する。鳥に食べさせるのなら目立つように軸に残しておいた方がよいだろうが…。
 
 ヤブランは,ランと名が付くがユリ科に属する。シュンランに似ているところから付けられた名前であると言われている。
(注)作者は樹木の専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです。

 


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