ツユクサ科ツユクサ属ツユクサ,学名:Commelina communis,かのんの樹木図鑑>草花図鑑
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ツユクサ

ツユクサ科 ツユクサ属                            1年草
学名 : Commelina communis
(露草) 別名/ボウシバナ
花 期  6〜9月
分 布 日本全土
生育地 道ばた・草地
参考文献
山と渓谷社「野に咲く花」P448 ※1
山と渓谷社「山渓名前図鑑 野草の名前 夏」P206 ※2


H16.9.5 岡山県「自然保護センター」 H15 岡山県「自然保護センター」
花序は,葉と対生(たいせい)してつく。
(ほう)は船形で大きく,その間から青い花弁が覗いている。
花弁は全部で3個。上側の2枚が美しい青色をしていて目立ち,下の1個は白色で小さい。
H16.9.5 岡山県「自然保護センター」 H16.9.5 岡山県「自然保護センター」
ツユクサの雄しべは6個。
・花弁に近い3個は,X字形雄しべと言われ受精能力のある花粉を出さない。
・もう少し飛び出た2個は,Y字形雄しべと言われ,少し花粉を出す。
・本格的に花粉を出すのは,雌しべとともに長く突き出た葯の黒い雄しべ2個だけで,O字形雄しべと言われる。
黄色い葯の雄しべ4個は,花粉を媒介する昆虫を呼ぶための役割を担っていると考えられている。
また,ツユクサの花は半日でしぼんでしまう。受粉をしなかった雌しべはくるりと反りかえって,自家受粉をしてしまうらしい。その時には,中間にある黄色い雄しべが役立つ。
ツユクサには,上の写真のように,雌しべをもたない,雄花もかなりの割合で見られる。
2006.9.3 岡山県「自然保護センター」
ツユクサの苞(ほう)から顔をのぞかせているのは,1つの花だが,通常,1つの苞には3個ぐらいの花が準備されている。(だから花序なのだ。)
上の写真は,苞(ほう)を裏返しにして中を露出した状態。苞の中には2つ目,3つ目のつぼみがあった。
2006.9.3 岡山県「自然保護センター」
同様の状態の写真。こちらは,3つ目の花が咲いた状態で,1つ目,2つ目の花はすでに咲き終わり,痕跡のみが残っている。基部には未熟な刮ハ(さくか)がある。
2006.9.3 岡山県「自然保護センター」
いっぺんに2つの花が開いてしまった個体。


ツユクサは,万葉の時代には「ツキクサ」と呼ばれ,「月草」,「鴨頭草」と記されていたとういうことだ(※2)。これはやはり,苞(ほう)の形に由来するのだろう。また,「搗草」とも記され,これは臼で花弁をついて汁を採り,染料として利用する習慣あったためとも言われる。(※2)
別名の,ボウシバナ(帽子花)は,苞を帽子に見立てたと考えられる。※1
(注)作者は専門家ではありません。あくまで趣味のページですので,まちがった情報もあるかもしれません。まちがいを発見された場合ご一報いただければ幸いです。

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