キキョウ科ミゾカクシ属ミゾカクシ,学名:Lobelia chinensis,かのんの樹木図鑑
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ミゾカクシ

キキョウ科 ミゾカクシ属                   多年草 
学名 : Lobelia chinensis Lour.
( 溝隠 ) 別名/ アゼムシロ
花 期  6〜10月
分 布 日本全土
生育地 小川,池沼地,水田,畦,畦道,池湖岸
参考図書
(1) 林弥栄監修,野に咲く花,山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑1〉,1989年,P118
(2) 岡山県編,岡山県野生生物目録2009,岡山県生活環境部自然環境課,2009年


2006.8.20 岡山県「自然保護センター」
田の中や畦などで普通に見かける。薄紅色の花冠は,5深裂し,裂片のうち2個は左右へ張り出し,3個が下に垂れ下がるようにつく。裂片の中央には縦に蜜標が走る。
雄しべと雌しべは,ヘビが鎌首をもたげたように,花冠から飛びだす。雄性先熟
(ゆうせいせんじゅく),つまり,雄しべが花粉を出し終えた後,雌しべの柱頭が開く。

上の写真では,雌しべはすでに柱頭を開いている。葯(やく)はすでに花粉を出し終えているのだろう。葯は合着したまま(雌しべを取り巻いたまま)雌しべが後ろから押し出すようにして花粉を出すのだろう。
上:H15.9.21  下:2006.8.20 岡山県「自然保護センター」
花粉を葯(やく)の中にため込んだ状態。葯が大きくふくらんでいる。柱頭はまだ頭を出していない。下の写真では,雄しべが上部で合着し,雌しべを取り巻いているのがよく分かる。
2006.8.20 岡山県「自然保護センター」 2006.8.20 岡山県「自然保護センター」
花冠を取り除いた状態。雄しべはすでに機能していないのだろう。 茎と葉の様子。採取して見えやすくしているが,実際は茎は地を這う。図鑑によると節から根を出して増えるということだ。
2015.7.7 岡山県加賀郡吉備中央町
見どころ
●毒性分を含む。誤食に注意。
サワギキョウ(図1)もミゾカクシ属。大きさが異なるため気付きにくいが,花のつくりは似ている。まず,柱頭(未熟)が花粉を押し出し,その後,柱頭そのものが露出し成熟するという雄性先熟の仕組みも同様である。
ミゾカクシ 図1 サワギキョウ
名の由来
水田や湿地に多く,溝をかくすまでに繁茂することに由来。別名のアゼムシロも,田の畦にむしろを敷いたように繁茂することに由来。
岡山県情報
岡山県内全域に普通に見られる。
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